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【インバウンド対策】アフターコロナに備えて。知っておきたい世界の食のタブー

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各国で渡航制限が緩和され、少しずつ世界の流動性が高まりつつあります。これから増加が期待される外国人観光客の集客のため、知っておきたいのが食のタブーです。宗教的な理由や個人の信条、社会問題への意識など、その理由はさまざま。タブーを知っておくことで多様な文化圏の人に対応することができ、ほかのお店との差別化にも繋がります。主要なタブーを紹介し、お店がとるべき対策をご紹介します。

コロナ前のインバウンド状況

日本政府観光局によると、中国の武漢で1例目のコロナウイルス感染者が報告された2019年の月間訪日外客数は252万6千人。それから2年後の2021年には1万2千人にまで落ち込みました。最新の2022年9月には20万6千5百人と20万人を超え、徐々に回復に向かっています。
日本政府観光局 訪日外客統計

2022年10月現在の入国規制状況

2022年10月11日の外務省の情報によれば、感染の疑いがある帰国者・入国者を除き、入国時検査、自宅やホテルでの待機要請を行わない方針を発表しています。パッケージツアーに限定する措置も解除され個人旅行での入国も可能になったことから、さらなる観光客数の増加が期待できます。
外務省海外安全ホームページ

宗教上のタブー

世界にはさまざまな宗教があり、宗教ごとに信条・教義が異なるように、食のタブーや忌避するものも異なります。日本人にとって身近なものからあまり馴染みがないものまで、人口や規模の大きい5つをご紹介します。

キリスト教

イエス・キリストを救世主とし、聖書(旧訳・新訳)を聖典とする宗教。世界中に約23億人の教徒を持つ世界三大宗教のひとつです。さまざまな教派に分かれていて、ローマ・カトリック教会、東方正教会、プロテスタント諸教会などがあり、教派によって教えが異なります。基本的には厳しい食のタブーはなく、自由に食を楽しんでいます。ヨーロッパを中心に食文化の発展に貢献してきた食に寛容な宗教と言えます。

イスラム教

唯一神「アッラー」に服従・帰依する教えで、神の啓示を聞いた預言者ムハンマドが開祖の宗教。「コーラン」を聖典とし、教徒数は約15億人とキリスト教に次ぐ規模。イスラム教徒のことを「ムスリム」と呼びます。豚を食すことがタブーとされており、豚肉はもちろん、ラードや豚骨スープなど豚から抽出されたあらゆるものを口にできません。ムスリムが食べられる基準を満たした料理・食材を「ハラル」「ハラールフード」と呼びます。

仏教

ゴーダマ・シッダールタを開祖とする宗教で、インドで「悟った人」という意味の「仏陀(ブッダ)」と呼ばれます。人口は約4億人で、発祥地のインドから中国、朝鮮などを経て日本に伝わった、日本人にも馴染みの深い宗教です。大乗仏教・小乗仏教と大きくふたつの派閥に分かれ、その中でも数多くの分派があります。戒律に則って作られた「精進料理」は、肉や魚など動物性食品や、ニンニクやニラなど五葷(ごくん)と呼ばれる香りの強い食材を避けた料理です。国や宗派によって避けるべき食材や五葷の内容が異なります。

ヒンドゥー教

インドやネパールを中心に信仰されている民族宗教で、その人口は約10億人と仏教よりも多いです。不殺生という教えがあり、肉全般を避ける傾向にあります。なかには肉を食べる人もいますが、神聖な動物とされる牛、不浄とされる豚は避けるため、鶏肉、ヤギ肉、羊肉などに限られます。穢れという考えがあるため、他人と食べ物や飲み物を共有することに強い抵抗感を示す人が多いのも特徴です。

ユダヤ教

唯一神「ヤハウェ」を信仰するイスラエル発祥の宗教です。イスラエルをはじめアメリカやヨーロッパにも広まっており、人口は1,500万人ほど。さまざまな肉を中心とした食の制限があり「カシュルート」と呼ばれる厳格な食事規定が存在します。ユダヤ教の教えに則って作られた料理を「コーシェル」と呼びます。

思想・文化的タブー

宗教的なタブーだけでなく、思想・文化的な理由で特定の食材を避ける人も多く存在します。ほかにも環境問題や美容・健康など、さまざまな理由が挙げられます。今回はその中から4つをご紹介します。

ベジタリアン

「菜食主義者」とも呼び、肉や魚、それらを含んだ料理を口にしない人たちのことです。理由は宗教的なものから環境への配慮などさまざま。後述するヴィーガンほど厳しい制限ではないため、生活習慣病の予防や健康状態の改善のために一時的に取り入れる人もいます。

ヴィーガン

「完全菜食主義者」と呼ばれ、肉や魚はもちろん、卵や乳製品を含むすべての動物性食品を口にしない人たちのこと。食だけでなく衣服や身の回りのものも動物製品を避ける人が多いです。健康を目的とする「ダイエタリー・ヴィーガン」動物愛護を目的とする「エシカル・ヴィーガン」などと呼び分けられることもあります。

合食禁

タブーとは少し異なりますが、一緒に食べるのを敬遠される食べ合わせのことです。日本には「鰻と梅干し」「天ぷらとスイカ」などさまざま合食禁があります。一緒に食べると消化に悪い、胃腸に負担がかかるなどの理由もありますが、言い伝えという意味合いが強く、実際には害のないものでもマイナスのイメージを持つ方もいるので注意が必要です。

グルテンフリー

小麦粉に含まれる「グルテン」を摂取しない食事を心がける健康法です。おもにダイエットや体調の改善などの理由が挙げられます。こちらもタブーとは異なりますが、グルテンフリーを意識している人は外食中も食材や成分に気を配る傾向にあります。

どう対策すべきか

さまざまなタブー・主義を持つ人に心地良くお店で過ごしてもらうには、通常の店舗運営とは違った配慮が必要です。少しでも多くの人に快適に利用してもらえるための対策を紹介します。

メニュー表記する

食材やアレルギー表示はとても大切です。宗教的タブーがある人やベジタリアン・ヴィーガンだけでなく、アレルギーや苦手な食べ物がある人もメニューを選びやすくなります。また、産地や調達方法なども記載することで食材の質をアピールする機会にも繋がります。

大皿にしない

ヒンドゥー教徒にとって食事のシェアは忌避されるもの。なるべくひとりずつに分けて提供することが大切です。それだけでなく、小分けされていれば1人分だけ食材を抜くなどの対応も取りやすくなります。

食器や内装にも気を遣う

ヴィーガンやベジタリアンは、食事だけでなく環境全体に気を配っている人も多いです。快適に利用してもらうためには、食器の材料や店の内装などにも気を配ることが重要です。ヴィーガンレストランは再生素材を使用した食器やリサイクル可能な備品などを取り入れているお店も多いです。

認証マークの取得

宗教法人やNPO団体から受ける「ハラール認証」を表示することで、ムスリムが安心して入店し、気軽に食事を楽しむことができます。また、宗教だけでなくベジタリアン認証・ヴィーガン認証などを行っている団体もあります。

自社サイト・クチコミサイトへのPR

自社サイトやSNS、食べログなどの口コミサイトでしっかりPRすることも重要です。若い世代ではTwitterやInstagramなどのSNSでお店を探す人も多く、ハッシュタグを活用することで多くの人に見てもらうことができます。Instagramではハラル関係のハッシュタグは3万位以上、ヴィーガン関係は130万以上の投稿があります。

まとめ

食のタブーがある人たちはお店選びに苦労することが多いです。しっかりとした配慮・対応を行えば、好印象を抱いてもらえて、再来店や口コミの拡散にも繋がります。対応を行っていても、外観やネットの情報で分かりづらいと入店してもらえる可能性は低くなってしまうので、実際の店舗運営とネット上でのアピールの両方が大切です。

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  • 記事を書いたライター
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イワミズコウタ

愛知県出身、東京都在住。製菓専門学校卒業。趣味は読書と紅茶とお菓子作り。得意ジャンルはカフェ・飲食系。

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