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イタリアン・フレンチ・ビストロなどのお店は、デートや会食など、特別な時間を過ごすために利用するユーザーが多い業態です。そのため、雰囲気やコンセプトがより重視される業界と言えるでしょう。
特別な時間だからこそ、ユーザーはインターネット検索やグルメサイトなどを使って慎重にお店を選びます。数あるお店の中から、特別な時間を過ごす場所として選んでもらうためにも、ロゴや店舗のデザイン、雰囲気作りはとても大切です。
そこで今回は、そんなイタリアン・フレンチ・ビストロの雰囲気作りを大きく左右する、ロゴや店舗デザインを考える際の参考になるお店をご紹介します。
意外と知らない国旗デザインの意味と由来
実際のお店を見る前に、デザインやコンセプトとして使われることの多い、ヨーロッパ諸国の国旗やデザインをご紹介します。経営しているお店で提供している料理の国についてはご存知かと思いますが、他の国の情報をインプットすることで新たなデザインやコンセプトのアイデアに繋がります。
フランス
フランス国旗はおそらく誰もが見たことのある国旗でしょう。トリコロールと呼ばれる青・白・赤の縦3色で、18世紀後半のフランス革命の時期に誕生したと言われています。国旗のデザインは革命のスローガンであった「自由、平等、友愛」を表しています。フランスは食だけでなく文化、芸術なども日本でとても人気のある国でもあります。
イタリア
イタリアの国旗は緑・白・赤の縦3色のデザインです。フランスのトリコロールが起源とされ、イタリア語で同じ意味の「トリコローレ」と呼ばれています。それぞれ緑は国土と自由、白は雪と平等、赤は情熱と博愛を表すと言われています。イタリアの食や文化は非常に人気があり、ピザ・パスタなどは日本人の食生活にも深く根付いています。
スペイン
スペインの国旗は「血と金の旗」と呼ばれる赤・黄・赤の横3色で、中央少し左寄りに国章が配されているデザインです。赤は外敵を撃退したときの血、黄色は国土の豊かさを表し、それぞれの比率は1:2:1となっています。
国章は盾の左右に「ヘラクレスの柱」と呼ばれるシンボル、上に王冠が配されています。盾の中にはスペイン王家、スペインの王冠、立憲君主制のシンボルが表されています。
ドイツ
上から黒・赤・黄の横3色のデザインで、19世紀にナポレオン軍と戦った学生義勇軍の軍服の色に由来すると言われています。自由と統一の象徴とされ、勤勉・情熱・名誉を表しています。ワイマール共和国の国旗に採用され、その後西ドイツの国旗となりましたが、1990年のドイツ統一時にこの国旗が採用されて今の形となりました。
イギリス
イギリス(正式名称グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)の国旗はユニオンジャック(ユニオンフラッグとも)と呼ばれ、連合王国を構成するイングランド・スコットランド・アイルランドの国旗や意匠を組み合わせたデザインです。この国旗が定められたときウェールズはイングランドの一部だったため、ウェールズの意匠は含まれていません。
また、アイルランドを示す赤のクロスの部分は左右非対称になっています。
カジュアルさも上品さも大切!お洒落なロゴのお店5選
同じ業態でも、とても上品な雰囲気を感じるロゴから気軽に足を運べそうなロゴまでさまざまです。今回取り上げたどれもが、お店の雰囲気やコンセプトをユーザーに伝えられるよう上手に工夫されています。それでは実際にデザインの際の参考になるお店のロゴデザインをご紹介します。
IL LUPINO
IL LUPINO PRIME|イル・ルピーノ・プライム【公式】より引用
世界的なステーキハウス「ウルフギャング・ステーキハウス」のオーナーである、ウルフギャング・ズイナー氏が手がけるイタリアンレストランです。
オーナーの名前にちなんだ狼のモチーフと、シンプルなフォントで構成されています。店名の真ん中に細いフォントでお店の業態を表記することにより、ユーザーが目にしたとき一番最初に店名が目に入り、次にどんなお店かちゃんと伝わるようなデザインになっています。
キッチン&バー プラネット
キッチン&バープラネット 五反田 – キッチン&バーPLANET 五反田 より引用
https://planet-shinagawa-ku.jimdo.com/
品川区五反田にて約21年間お店を営むバルです。赤の背景に黒の文字がとても印象に残ります。このふたつだけでは少々固い雰囲気ですが、重なり合う白い円がアクセントになり柔らかさをプラスしています。シンプルながらも上品さのあるデザインです。
ペリカン
恵比寿・広尾の住宅街に佇む一軒家レストラン「ぺりかん」より引用
https://www.hiroo-perican.com/
ソムリエの厳選するワインやコース料理が気軽に楽しめるレストラン。シンプルな店名と、店名にもなっているペリカンのデザインで構成されています。手書き風でポップな絵柄がアットホームさを感じさせます。ワインボトルやグラスがデザインされているので、文字で表現しなくても視覚的にお店の雰囲気が分かるようになっています。
WinWin
“店舗情報.” Win∞Win ウィン∞ウィン より引用
兵庫県神戸市の西洋の香り漂う山手エリアにお店を構える創作レストランです。
人気観光地である北野異邦人館街のトレードマークの風見鶏が目を惹きます。カラーやデザインによって山と海に囲まれた神戸という土地を上手に表現しています。
ビストロガブリ
ビストロガブリ(公式)より引用
https://www.bistro-gaburi.com/
都内に数店舗を構える、和牛赤身の炭火焼やワインを楽しめるビストロです。お店の売りであるお肉とカタカタのロゴをメインに見せつつ、全体のカラーをトリコロールにすることで、カジュアルなイメージを押し出しつつもほどよい上品さを感じさせるデザインです。
特別な空間で最高の思い出を。店舗デザインが特徴的なお店5選
デートや会食など、大切な場面で使われるからこそ、お店の雰囲気はとても大切です。お店でユーザーが特別な時間を過ごす助けとなれば、その先の人生で何度もお店のことを思い出してくれるでしょう。そんなお店の雰囲気を左右する、店舗デザインの参考になるお店をご紹介します。
リストランテ シンティッラ
“ristorante scintilla リストランテ シンティッラ – シンティッラ 中目黒 より引用
https://thegardennakameguro.jp/ristorante-scintilla/
東京都目黒区にお店を構える隠れ家的リストランテ(イタリアンレストランの中でも高級なお店)。伝統的なイタリア料理をモダンに進化させたメニューを提供しています。視覚情報の少ないレイアウトにすることで、五感に集中して料理を楽しめるようになっています。
暗い空間の中にロウソクの火がゆらめき、特別な雰囲気を作り出しています。
ダイニングイグレック
“ダイニング [イグレック].” 神戸北野ホテル より引用
https://www.kobe-kitanohotel.co.jp/restaurants/dining
神戸北野ホテルの中にあるダイニング。ヨーロピアンな朝食セットやアフタヌーンティーセットなどを楽しむことができるお店です。神戸らしいレンガ造りの建物や照明が、異国情緒溢れる空間を演出しています。お店としてだけでなく街の雰囲気にもマッチした空間でのひとときは、よりいっそう心に残る体験となります。
夏目亭
夏目亭 より引用
日本やイタリア、フランスなどの食材を扱った料理が楽しめる、1970年創業の老舗レストランです。店内の壁は南仏をイメージした爽やかなブルーグリーン。家庭的で暖かい雰囲気を演出しつつも、上品さと落ち着きのある空間です。国だけでなく特定の地域をコンセプトにすることで、よりオリジナリティを出すことができます。
ル・パリジャン
ル・パリジャン – BISTRO -LE PARISIEN- kagurazaka より引用
店名にもなっているパリの雰囲気を存分に味わうことのできるビストロです。お店の外観やロゴからパリらしさを全面に打ち出しています。店内はレンガ造りのワイン蔵のような内装で、特別な時間にぴったりの雰囲気です。コンセプトを絞ることによってオリジナリティを出しているお店は多いようです。
AnimaLibera
“AnimaLibera (@animalibera_ebisu) • Instagram より引用
https://www.instagram.com/animalibera_ebisu/
渋谷区にお店を構えるイタリアンバー。チーズやワイン、スイーツなど豊富なイタリア料理を楽しめるお店です。薄暗い内装に壁の間接照明が赤く光り、特別な時間を過ごすのにピッタリの雰囲気を醸し出しています。デートや会食はもちろん、クリスマスなどホリデーシーズンに訪れたくなるようなお店です。土地や国だけでなく、季節やイベントなどをコンセプトにするのも良いかもしれませんね。
まとめ
とびきり上品な雰囲気にするのか、誰でも気軽に立ち寄れるカジュアルさを演出するのか、ターゲットにするユーザーによってお店のデザイン作りは異なってきます。
イタリアン・フレンチ・ビストロ業態に絞ってご紹介しましたが、あえて和や中華のテイストを取り入れるなど、アイデア次第でお店の雰囲気はガラッと変わります。
新店舗のオープンやリニューアルの際は、今回紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。
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