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前編に引き続き、後編でも最新の冷凍食品をご紹介します。
後編ではより飲食店舗で活用しやすい冷凍食品や、変わり種商品をご紹介。また、冷凍食品を食材としてではなく、「サービス」として取り入れることで飲食店の販路拡大につながる例もご紹介しますので、是非最後までご覧ください。
冷凍食品専門店が手掛ける冷凍食品4選
冷凍専門店が手掛ける冷凍食品を4選ご紹介します。
新商品のものからお店で提供しやすいものを集めてご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Picard(ピカール) ミニクロワッサン フランボワーズ
フランス発の冷凍食品専門店「Picard(ピカール)」で人気No.1のクロワッサンに新フレーバーが登場。フランボワーズのピンクがたっぷり練りこまれた、見た目もあざやかなクロワッサンです。ピカールからクロワッサンの新フレーバーが登場するのは、2016年以来初めてのことで、注目が集まっています。
近年では、韓国発の「クロッフル」と呼ばれるクロワッサンの生地をワッフルメーカーで焼いたスイーツが話題となりました。このクロッフルでは、アイスクリームやチョコレートなどのトッピングを上にのせてアレンジされることが多いですが、事前にクロワッサンの生地にもアレンジを加えられていると、アレンジのための食材ロスやタイムロスの削減になりつつ、写真映えもしますね。
TOMIN FROZEN 【松井酒造】純米 神蔵KAGURA 無濾過・無加水・生酒(ルリ)
「湘南生シラス(生食用)」で有名なTOMIN FROZENの「凍眠生酒(日本酒)」シリーズから新商品が発売されました。新たに仲間入りしたのは、享保十一年(1726年)創業の京都府の酒蔵の中でも歴史を誇る酒蔵から作られた、松井酒造の代表銘柄「神蔵」。名水で作られる爽やかな香りと「米の旨味」をしっかりと感じられる生酒です。
そもそも「凍眠生酒」とは、火入れと呼ばれる加熱処理を一度もせずに作られた生酒を、自社技術の「凍眠」で均一に急速冷凍したもの。「凍眠生酒(日本酒)」シリーズの新商品は、全国の酒蔵とコラボして2023年5月から随時発売されています。
「凍眠」で冷凍することで、品質が変わりやすく、デリケートな生酒のしぼりたてのフレッシュな味をそのままに、本来のおいしさをほとんど損なうことなく提供可能にしました。さらに、均一に冷凍されているため、完全に解凍せずに半解凍のまま、徐々に溶かしながら温度帯の違う生酒を味わえます。流水で簡単に解凍でき、長期保存も可能です。お客様に生酒の新しい楽しみ方を提供できますよ。
ニチレイフーズ 1/3日分野菜のペペロンチーノ
株式会社ニチレイフーズと日清製粉グループの株式会社日清製粉ウェルナが協業し、共同開発した商品の第1弾。業務用として発売されました。ニチレイフーズの強みである「麺の経時変化への対応技術」「冷凍パスタの開発力」と、日清製粉ウェルナの強みである「冷凍野菜の調達力」「素材の組み合わせ技術」が合わさって両社の強みを活かしたものになっています。
あらかじめ調理されている具材と麺が分かれたキット型になっていることで、廃棄ロスを減らし、スチームコンベクションにも対応することで調理オペレーションも簡単です。即時提供できることで次の料理の提供にも繋げやすくチャンスロスも減らせます。タイムロス・廃棄ロス・チャンスロス(機会損失)の3つのロス課題を解決することができます。
テーブルマーク カット済みロールケーキ鹿児島県産紅はるか
※テーブルマーク 業務用新商品カタログ 2023年秋版
これからの季節、旬の食材を使ったスイーツを提供しようと考えている飲食店も多いのではないでしょうか。しかし、現場ではとくにスイーツを作れる人材は不足しており、季節のスイーツを作るにもコストやメニューを考えるのが大変という悩みもあるでしょう。
そんなお悩みをお持ちの店舗様に季節に合わせた業務用冷凍スイーツの導入はいかがでしょうか。テーブルマークから、これからの季節にぴったりの「鹿児島県産紅はるか」を使用したロールケーキが発売されました。カット済みのため解凍するだけで即提供可能です。さらに、保存期間の短いスイーツこそ冷凍スイーツにすることで、食材ロス・人件費を抑えたローコストでの提供もできます。
また近年、スイーツに力を入れる大手冷凍食品会社も多く、人手不足が深刻な外食市場の中でもホテル業界に向けて高いクオリティのスイーツの開発に注力する冷凍食品会社もあります。是非業務用冷凍スイーツに注目してみてください。
進化を遂げている変わり種冷凍食品3選
ここからは変わり種冷凍食品を3選ご紹介します。
近年の飲食トレンドや生活様式の変化で新たな冷凍食品の楽しみ方が増えてきています。飲食店にとっても新たなサービスのヒントになるかもしれません。
カラミノフーズ 冷凍食品で楽しむ 世界のアウトドア飯
缶詰・レトルト・フリーズドライ食品などが一般的だったアウトドア向け食品に、冷凍食品という選択肢を日本で初めて提案。すでに調理済みの料理を冷凍しているので、食材のロスもありません。また、流水で簡単に解凍でき、加熱調理をしたのちすぐに出来上がります。
「世界のアウトドア飯」ということで、アヒージョ・ユッケジャンクッパ・ビーフストロガノフなどさまざまな国の料理を冷凍食品にしています。なかでも、ホットサンドの具として台湾のルーロー飯やガパオを採用。コロナ禍のブームで増えているアウトドアをコンセプトにしている飲食店やカフェでも提供しやすいラインナップです。
OMUSUBI Cake/OMUSUBI Cake【芋】
おむすびそっくりの見た目で、ワンハンド食べられる手軽なケーキとして注目を浴びている「OMUSUBI Cake」から、秋限定で「芋」味が今年も登場。
大阪発祥の「OMUSUBI Cake」ですが、全国的に広まった背景には冷凍自動販売機の存在がありました。サイトや店舗だけではなく、空港や駅、なかにはコインランドリーまで。購入に至るまでの話題性で人気商品となっています。
山崎食品 まぐろ屋のきまぐれ寿司 7貫
発売元である新潟県の水産加工食品会社山崎食品の、本社敷地内に設置されたマグロの冷凍自動販売機で話題となった本商品。そのほかに「天然本鮪 赤身と中トロ切り落とし」や「鮮度抜群 マグロのたたき」なども冷凍自動販売機で販売しています。
設置後のあまりの人気から本社敷地内だけでなく、新潟県内10ヶ所に設置されるようになり、新潟県内限定ではありますが、自動販売機を利用したマグロ販売パートナーを募集しています。
冷凍食品は使うだけじゃない!自社のお料理を冷凍食品として提供できる
先ほど紹介した「冷凍自動販売機」。非接触・非対面で商品が購入できるということでコロナ禍で流行しました。飲食店がこの冷凍自動販売機を導入する事例も増えており、店舗の外に設置することで販路の拡大に繋がります。
例えば、24時間稼働する自動販売機を導入することで、人件費をかけずに、かつ、いつでも料理を提供することができます。さらに、賞味期限の長い冷凍食品で販売することで食品ロスも削減、テイクアウト販売がよりスムーズに行えるなど、お店側にとっては大きなメリットです。
また、お客様にとっても時間外でもおうちでお店の味を楽しめる嬉しいサービスでしょう。
まとめ
前編から後編まで、最新の冷凍食品や冷凍食品をつかった新たな料理の提供方法についてもご紹介してきました。
お弁当のおかずとしての役割が大きかった冷凍食品ですが、飲食店で冷凍食品が使われることも一般的となってきました。以前ネットで話題となった「冷凍食品を使うことは、手抜きではなく、『手間抜き』」という言葉。
冷凍食品を活用するということは決して「美味しくない」ということではなく、飲食店にとってさまざまなロスの削減に繋がり、さらには、新たなサービスの形にもなります。
本稿で紹介した冷凍食品が、より良い料理の提供に繋がると幸いです。
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