会議はオンラインベース、業務報告はペーパーレス、DX、サステナブル、フードテック…ここ1~2年のうちに聞きなれない用語が増えたような…
後で調べようがついつい後回しになっていませんか?会議の内容が入ってこない…そんな危機的状況を迎えない為に飲食店で使われるデジタル用語をまとめました。
これを読めば貴方が会議の主導権を握れるかも⁉
会議で出てくる用語あれこれ
DX
「デジタルトランスフォーメーション」の事を指すデジタル用語。近年では「最新のデジタル技術を駆使した、デジタル化時代に対応する為の企業の変革」という意味合いで使われる事が多いです。
今後企業の発展・持続にはデジタル化は不可欠です。
サスティナブル
SDGs(持続可能な開発目標)と共に最近よく耳にする言葉です。サスティナブルとは直訳すると「持続可能な」という意味です。
テイクアウトの容器をエコ容器に変えたり、ストローを紙ストローに変えたりと飲食店でも密接に関わる課題ですのでその言葉の意味を正しく理解しておきたいですね。
ちなみに…サスティナブルは「持続可能な」という意味の形容詞、サスティナビリティーは「持続可能性」という名詞です。使い分けには気を付けましょう。
ゴーストレストラン
コロナ以降でよく使われるようになった用語の代名詞でしょう。読んで字のごとくですがおさらいの意味で解説しておきます。
ゴーストを直訳すると「幽霊」等の意味を検索出来ますが、そのままゴーストレストランは実店舗を持たないレストランでオンラインデリバリーサービスで商品を提供するレストランになります。
聞けばそのまま意味も分かる用語ですがそのメリット・デメリットまで理解しておきたいですね。
メリットとしては、シェアキッチン等を利用して初期費用とランニングコストを抑える事が出来ます。
デメリットとしては、デリバリーサービスのプラットフォームに依存しがちで独自の宣伝方法で差別化を測らないと埋もれてしまう所です。またドリンク等での追加注文を望めないので客単価を上げたい時には苦労する事が予想されます。
フードテック
フード×テクノロジーの略称です。食とITの融合により新たなる産業を生み出そうとする取り組みの一環として使われます。
元々は金融とITの融合したfintech(金融・finance×技術・technology)から派生した言葉です。
この他にも農業(agriculture)×技術(technology)を併せてアグリテックという言葉も注目を集めています。
サブスク(サブスクリプションサービス)
ビジネスモデルの1つ。商品を購入する毎に金額をお支払いするのではなく、契約期間中の定額課金システムになります。古くからは雑誌の定期購読がサブスクサービスになります。
現在では住宅のサブスクやパンの全国お取り寄せのサブスク等多岐にわたります。
Z世代・ミレニアル世代
ミレニアル世代とは1980年代から1990年代半ばに生まれた世代を指しデジタル機器やインターネットが普及した環境で育った事から「デジタルネイティブ」とも呼ばれています。
Z世代とは1990年代中盤から2000年代終盤に生まれた世代を指します。ミレニアル世代と比較して10代の頃からソーシャルメディアに触れて育った事から「ソーシャルネイティブ」とも呼ばれています。
飲食店に限らずこのミレニアル世代・Z世代を顧客につける事が今後のビジネスの発展に繋がると言われています。
EC
電子商取引の総称。インターネットを通じて遠隔地の間で行う商取引を指す。
コロナ以降で飲食店でもwebサイトを通じて自社の商品をお客様に販売するお店が増えましたが、こちらもecに含まれます。
プラットフォーム
言葉の意味としては「場所・環境・土台」の意味になりますが、ビジネス用語で使われるプラットフォームとはビジネスの場所や環境を提供するサービスを指します。
例えば飲食業界で浸透してきているline for businessもプラットフォームにあたります。
マーケティング会議で
企業のデジタル化が進むにつれてこれまで以上にマーケティング会議が重要になってきます。従来飲食業界は経営陣からのトップダウンで方向性を決める企業を多く見かけましたが、これからは現場スタッフ等からの意見を吸い上げる等の多角的視点に基づいた経営が大切になります。
その際にマーケティング用語を全く理解していないと会議そのものについていけない事もあります。
ランディングページ
web上で訪問者が最初に着地するページの意味です。広い意味ではユーザーのアクションを引き起こす事に長けた商品・サービスの紹介ページです。
実店舗もそうですが、オンラインでの販売等をおこなう企業では特にランディングページの充実が売上にも大きく関わってきます。
ホームページと一緒にされてしまいがちですが、複数のページとリンクで成り立ち情報量の多いホームページに比べて、ランディングページは縦長の1ページで構成されますので必要最小限の情報で顧客の購買意欲・問い合わせを刺激します。1ページでの表示によって顧客の離脱を防ぐ事が出来ます。
マーケティングミックス
マーケティング要素の戦略的組み合わせです。代表的な考え方として、製品(product),価格(price),場所(place),販売促進(promotion)の4つがあげられ頭文字から4pと言われる事もあります。
飲食店も生き残りをかけてオンラインでの販売を想定した時、これら4pに絞った販売戦略が重要になってきます。
リスティング広告
スマホを使って気になる事や商品を検索していたら、似たようなサイトの広告が出てくる事があります。リスティング広告とは検索エンジンの検索結果にユーザーが検索したキーワード(検索語句)に連動して掲載される広告です。
ユーザーが検索している事にダイレクトに反応がありますのでその効果は絶大です。
広告に予算を割ける企業にお勧めの販売促進方法です。
ファネル
日本語で言うと「漏斗(ろうと・じょうご)」の事を言います。顧客が商品をを認知してから購入に至るまでのプロセスを図式化した物です。
- トップオブファネル・購入までのプロセスの初期ステージを指します。
- ミドルオブファネル・図式でいう所の中間層に位置し、購入見込みの顧客を指します。
- ボトムオブファネル・比較、検討をほぼ終えて購入間近の顧客を指します。
認知から購入までのプロセスを具体的に設定・実行していき他社に負けない商品を販売すると共により正確な顧客情報を得ていく事が自社の発展に繋がります。
アウトバウンドマーケティング
企業側から見込み客に対してアプローチを行うマーケティング手法で、ダイレクトメールやテレビCM等、その手法は多岐にわたります。
D2C
D2C(ダイレクトトゥコンシューマー)の略。自社で企画・開発した商品を消費者に直接販売するビジネスモデルです。
コロナ渦で店舗のグッズなどを作成・販売して売上にしようと考えた経営者も多いです。従来の問屋・仲卸業者等が入るとお店の取り分が薄くなるとお考えの方にはD2Cで直接顧客へ販売する事をお勧めします。
B2B
B2B※BtoB(Business to Business)の略。企業対企業の取引になります。当然顧客は企業ですので取引金額は大きくなります。その分、相手企業も競合他社との比較検討は厳しくなります。
飲食店×マーケティング
マーケティングというと何するの?という方もいますが飲食店を経営されている方は知らないうちにマーケティングスキルが身に付いていたりします。
それは先人達が培ったノウハウを現場レベルで継承してきたから、いざ自分がお店を出す時にそのノウハウを基にお店を作ります、そこにマーケティングの基礎が詰まっていたりします。
今はパソコン・スマートフォンの普及でデータ化し易いので培ったノウハウをデータにまとめておけば後継者を育てようと思った時に役立つ事間違いなしです。
飲食店が考えるべき2つのマーケティング
- ベースマーケティング・立地、ターゲットの顧客層等お店の基になる部分
- ソフトマーケティング・内外装、料理、サービス、雰囲気作り等お客様に直接アプローチ出来る部分。
飲食店マーケティングはこの2つが基本になります。特に個人店オーナーは経験がありこれらの事は考え抜いて独立されたかと思います。これから独立をお考えの方はこの2つの事をベースに考え抜いて頂きたく思います。またベースマーケティングは予想を計算してみる、ソフトマーケティングは絵に書いたりレシピ化しておく等、今仕事をしながらでも出来ますのでトレーニングを積んで頂きたく思います。
5P分析
前項で紹介した4p分析(product.price.place.promotion)に+1pを加えて5p分析というものがあります。
飲食店経営に非常に役立ちますので是非ご活用ください。
人々(people)梱包(package)業務、手順(process)人気、大衆性(popularity)
これらのpを加えて戦略を練ると自ずと顧客満足度は上がっていきます。梱包などは大きい意味では商品パッケージですので飲食店に置き換えると盛り付けと考える事も出来ます。
マーケティングのなかでは難しい言葉、聞きなれない言葉も出てきますが置き換えたり意味を理解してみたら昔からやってるなと思う事も多いです。
気負いせず自分の知識として落とし込んでいきましょう。
まとめ
コロナ以降それまでインターネット業界で使われていたビジネス用語の多くが、飲食業界のDX化が進むにつれて飲食業界でも広く使われるようになりました。
全てのIT用語を網羅するのは難しいですが、会議で使われる用語や上司が頻繫に使用する用語の意味は理解しておきたいですね。