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神田・淡路町に店を構えるラーメン店「潮(うしお)」。2012年のオープン以来、“洋風中華そば”という独自のスタイルで、数多くの食通を魅了してきました。オーナーの土屋さんは、飲食歴35年以上という豊富な経験を活かし、「自分にしか作れない一杯」を追い求めてラーメン業界に参入。本記事では、創業のきっかけから、人気メニューについて、今後の展望まで、土屋さんにじっくりとお話を伺いました。
ラーメン店「潮」誕生までの歩み

オーナーの土屋さんが飲食の世界に足を踏み入れたのは23歳の頃。最初に立ち上げたのは、エスニック料理を提供するフードバーでした。以降、地元・仙台の地でニンニク料理専門店や寿司屋、イタリアン居酒屋など、あらゆるジャンルに挑戦し、多彩な飲食経験を積み重ねてきました。
地元での長いキャリアを通して、常に新しい味や業態を模索してきたと言います。
東日本大震災をきっかけに東京へ
そんな土屋さんに転機が訪れたのが2011年、東日本大震災でした。地元・宮城も被災しましたが、幸いにも大きな被害は免れたとのこと。
しかし、あの災害をきっかけに「生かされた命で何ができるか」を考えるようになったそうです。そこで、長年過ごした仙台を離れ、心機一転、東京で再び挑戦する決意を固めました。
ラーメン業態を選んだ理由
これまでさまざまな飲食業態を手がけてきた土屋さんですが、東京で新たに始めるにあたり選んだのは“ラーメン”。「景気が悪くなると元気が出る飲食業態」としてラーメンに注目したそうです。
さらに、「自分にしか作れないラーメンで勝負したい」という強い思いも重なり、ラーメンという選択に至りました。
店名とラーメンに込めた想い

店名「潮(うしお)」には、土屋さんの趣味であるサーフィンと、海への深い愛情が込められています。「潮(しお)が満ちるように、店にもお客様にも豊かさが訪れてほしい」。
そんな願いが込められたシンプルで美しい名前です。また、海の潮(しお)のように、季節や状況に応じて変化しながらも本質は変わらない。そんな柔軟さをもった店でありたいとも語ります。
多様な経験を活かしたラーメン開発

これまでの飲食経験をすべて詰め込んだのが潮のラーメンです。土屋さんは豚骨ではなく、鶏と野菜をベースにしたスープを選択。そこにイタリアンやエスニックの技法を織り交ぜ、唯一無二のラーメンを生み出しました。
「今までにないものを作りたい」という想いが、開発の原動力になったと言います。
「白」と「黒」2つの看板メニュー


潮を代表するラーメンには、「白」と「黒」という対照的な2つのメニューがあります。
「白」は、生クリームをベースにした洋風のスープが特徴で、まるでポタージュのようなまろやかさが口の中に広がります。見た目も真っ白で美しく、ラーメンの既成概念を覆すようなインパクトのある一杯です。その独創的な味わいとビジュアルから、メディアやSNSでもたびたび話題にあがっています。

一方の「黒」は、動物性食材をほとんど使わず、野菜と醤油の旨味を最大限に引き出したスープが特徴です。シンプルながらも深いコクを持ち、結果的にハラール対応となったことで海外からの来店客からも高く支持されています。見た目は控えめですが、素材と技術の確かさが際立つ、滋味深い一杯です。
淡路町を選んだきっかけ

東京進出の拠点として選んだのは、神田・淡路町。2013年には淡路町に複合施設ができることもあり「この場所でやりたい」という直感に導かれたと言います。多くの物件を見た中で、不動産屋から紹介された物件が、まさに理想の立地で、スムーズに話が進んだそうです。

今では神田明神も近く、まるで運命に導かれたかのような出会いだったと振り返ります。
外観と内観のこだわり

土屋さん自身がラーメン業界の出身ではないため、「ラーメン屋はこうあるべき」という固定観念がなかったのだそう。これまで自身が経験した飲食店の感性をそのまま反映させた結果、スタイリッシュで洗練された空間が生まれました。


お店で特に土屋さんがこだわっているのは「清潔さ」。日々の清掃はもちろん、13年経った今でも汚れが目立たないように保たれており、お客様に驚かれることも。「気持ちよく食べてもらいたい」という想いが空間からも伝わってきます。
大事にしている言葉

土屋さんが日々の営業で何より大切にしているのが、「感謝」という言葉。その想いは、お店で使われている箸袋にも込められています。さりげなく印刷された「感謝」の一文字には、食材、出会い、そしてお客様への感謝の気持ちが込められているのです。
「感謝の気持ちを忘れないで営業したい」そう語る土屋さんの姿勢からは、ラーメンという一杯を通して、人と人とのつながりを大切にしている誠実さがにじみ出ています。
人気店への道のりとコロナ禍での奮闘

潮はオープンしてすぐに話題となり、行列ができる店へと成長しました。理由は一目で「違い」がわかるラーメンのビジュアルと、それに負けない味の完成度。
食通や評論家の注目を集め、テレビや雑誌、SNSなど様々なメディアでも紹介されました。土屋さんにとっては初めてのラーメン業態でしたが、それまでの経験がすべて活かされた結果と言えます。
コロナ禍を乗り越えた強さ
2020年以降のコロナ禍では、営業時間の制限や営業自粛が続くなか、多くの飲食店が苦境に立たされました。
しかし潮は昼営業に特化することで営業を継続。ラーメン業態の強さを実感するとともに、「昼だけでも勝負できる商品力」があったことが自信につながったと語ります。お客様の支えも大きな励みとなったそうです。
値上げと価格への意識
原材料費や光熱費の高騰により、開業当初の価格では営業を続けられなくなり、これまでに何度か価格改定を行ってきました。そのたびに「お客様が離れないか」と不安になったそうですが、結果的に客足は変わらず。
土屋さんは「うちのラーメンにそれだけの価値を感じていただけているのだと実感した」と振り返ります。
未来への構想と業界への提言

土屋さんは潮にとどまらず、まったく新しいコンセプトのブランドやメニューの構想をいくつも温めています。特に「ゼロから新しいものを生み出すこと」が好きだと語り、企業とのコラボや海外展開なども視野に入れているとのこと。
味の進化と誠実な姿勢
人気店としての地位を確立してもなお、土屋さんは「変えずに守る」のではなく「より高めていく」ことを大切にしています。
10年経ってもなお、「もっと美味しくできないか」と問い続けるその姿勢こそが、潮が長く愛される理由のひとつです。
ラーメン業界に飛び込む人へ
最後に、これからラーメン業界にチャレンジしようとする人へのアドバイスを尋ねると、土屋さんは「ラーメンは非常に魅力的だが、簡単な商売ではない」と話します。
特に「どこからが“お金をいただけるレベル”なのか」を理解していないまま始めてしまうと、思わぬ失敗につながることもあると警鐘を鳴らします。
クオリティが高くなっている現代では、価格と品質のバランスを見極める厳しい目が必要だと語りました。
これからも続く挑戦
ラーメンという枠にとらわれず、常に新しい表現を追求し続ける土屋さん。潮が築いてきた信頼と味を土台に、これからどんな新しい一杯を生み出してくれるのか。その挑戦から、今後も目が離せません。
お知らせ(ラーメン業態プロデュースについて)
潮店主の土屋さん、これまで様々な飲食店、ラーメン店の業態開発、プロデュースを手掛けてきました。これからも0→1のラーメン業態開発に挑戦していきます。日本を代表する食「ラーメン」で新しい挑戦をお考えの方には業態開発のサポートをさせて頂きます。潮のラーメンに興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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お問い合わせはこちらのメールアドレスまで▶︎ushio0422t@yahoo.co.jp
店舗情報
麺巧 潮(うしお)
住所:東京都千代田区神田淡路町2-4-4 アール神田淡路町 B1F
電話番号:03-6206-9322
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麺巧 潮 上野製麺所
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