この記事の読了は約5分です。
若者を中心に爆発的な人気を誇っているアプリ「TikTok」。
TikTokには数多くの動画が投稿されていますが、ほとんどはエンタメメインの動画となっており飲食店の利用が進んでいません。しかし、すでにTikTokを活用した飲食店のマーケティングで成功事例が出ているため今後のマーケティングツールとしてTikTokは欠かせない存在となりつつあります。
そこで今回は、TikTokを活用した飲食店の集客方法や成功事例をご紹介します。

TikTokの基本情報

まずはTikTokについて学んでおきましょう。
いったいTikTokとはどんなアプリで飲食店はどのようにマーケティングツールとして活用していけばいいのかをここでご紹介します。
概要
TikTokは月間アクティブユーザーが10億人を超える動画共有サービスとなっています。
最大で180秒の動画を作成し投稿できるプラットフォームで、その手軽さゆえに若者を中心に爆発的な人気を誇っています。もともとは15秒以内の短い動画を投稿するプラットフォームでしたが、人気に伴い投稿できる動画の尺が長くなりました。
動画への「いいね」や共有機能などSNSとしての基本的な機能が搭載されており、エンゲージメントの分析機能などのマーケティングツールとしての機能も搭載されているビジネス面でも優れたアプリです。
特徴
TikTokの大きな特徴は、
- 独自のアルゴリズム
- フォロワーの資産価値が低い
ことが挙げられます。
TikTokはたとえフォロワーが0であっても投稿すれば必ず約100~500ユーザーの目に動画が留まるようになっています。「いいね」や共有されるかどうかは動画の質によって変わってきますが、動画が必ず視聴されるという面ではYouTubeよりも初心者に優しいプラットフォームといえます。
ただ、TikTokはフォロワーの資産価値が低いと言われています。
先ほどもご紹介した通りTikTokでは次々とユーザーが動画を投稿しており、フォロワーが少なくても動画が流れてきます。1人のユーザーの熱狂的なファンであれば問題ありませんが、皆が皆そういうわけではありませんので、継続的な関係を構築するのが難しいプラットフォームでもあります。
他SNSと比較
ここでTikTokと他SNSとして代表的な「YouTube」と「Instagram」を比較してみましょう。
他SNS | 動画の長さ | ジャンル | 動画を見つけるまで |
TikTok | 15~60秒 | エンタメ系 | 自動でおすすめに表示される |
YouTube | 5~10分 | ビジネスやエンタメなど幅広い | 自分で動画を検索する |
画像メイン | ファッションや美容系 | 最適化された画像が表示される |
同じSNSでも特徴に違いがあります。TikTokは動画メインですがInstagramは画像メインのSNSとなっています。
TikTokを活用するメリット、デメリット

さて、月間アクティブユーザーが10億人を超えるTikTokをマーケティングに使わない手はありません。
しかし、TikTokを活用することで得られるのはメリットだけではありません。デメリットもあることを理解した上でTikTokをマーケティングに取り入れるかどうかを検討しましょう。
メリット
TikTokを活用するメリットは以下の通りです。
- ハイレベルな動画を手軽に作成できる
- フォロワーに関係なく動画が伸びる可能性がある
- 先行者利益を獲得しやすい
- 企業アカウントがブロックされにくい
- ヘビーユーザーが多く存在している
- 海外展開が可能
- 食べログへリンク設定ができる
TikTokはまだ誕生してから日が浅いですし、他SNSよりも競合が少ないため今からでも力を入れればマーケティングツールとして大活躍してくれることは間違いありません。
また、TikTokの動画に食べログの店舗情報ページを設定することができる「グルメリンク」が2021年4月14日より開始されています。これによりTikTokの動画からスムーズに食べログへ誘導することができるようになりました。
デメリット
TikTokを活用するデメリットは以下の通りです。
- 動画作成に時間と手間がかかる
- 売り上げに直結するとは限らない
- TikTokならではの炎上リスクがある
TikTokにはTikTok特有の炎上リスクがあり、動画が拡散しやすいため一気に炎上が広がりやすいです。企業としてTikTokを利用していて炎上してしまうと企業イメージが下がってしまうことになります。
飲食店のTikTok活用事例

さて、ここからはTikTokを使って実際に成功を掴んだ飲食店事例をご紹介します。
TikTokを使って売り上げを急増させた飲食店や知名度をグッとUPさせた飲食店など成功の形は様々です。
hibana最新事例(うなぎ量深)
茨城県笠間市にあるうなぎの名店「うなぎ量深」でTikTokを中心としたSNSを活用し、縦型ショート動画を配信したプロジェクトです。動画は店主が監督・脚本を担当した完全オリジナルのショートムービー(全3話)で制作し、配信しました。地元の行政、新聞社、ラジオ局でもご紹介頂き、注目のプロジェクトとなりました。
事例1:焼き鳥どん
まずは、焼き鳥どんです。
焼き鳥どんはTikTokで「飲食店あるある」を投稿しており、その内容に共感が集まっています。焼き鳥どんは焼き鳥屋であり色々な飲食店あるあるを経験しているからこそ、ユーザーの興味関心に引っかかったのだと考えられます。
それだけでなく店長さんのキャラクターもバズった要因の1つ。
店長さんはTikTok LIVEでコメントされてくるボケに対してしっかりとツッコミで返しています。その人の面白さも影響して焼き鳥どんは現在(2022年9月)13万人フォロワーを獲得しています。
事例2:金沢フルーツ大福凛々堂
続いて、金沢フルーツ大福凛々堂です。
2020年ごろにTikTokアカウントを開設し、現在は5万フォロワーを抱える巨大なアカウントに成長しています。元々は「令和ホルモン」という焼肉屋を運営していましたが、コロナウイルスの影響もあり店舗として大ダメージを受けてしまうことに。
しかし、大ダメージを受けながらも金沢フルーツ大福凛々堂をオープンさせTikTokでは「断面を見せる」という画期的なアイデアでユーザーの心を掴みました。フルーツ大福は断面が命といっても過言ではありませんので、その断面を動画で見せることでTikTokでのバズりも狙っています。
また、ショーケースを撮影しつつ「どれが食べたいですか?」とユーザーに問いかける投稿も人気コンテンツの1つです。
事例3:ペッパーランチ
続いて、ペッパーランチです。
全国展開しているペッパーランチですが、2021年2月にTikTokでバズりを獲得し現時点で総動画再生回数はなんと1.7億回を突破。3回目の緊急事態宣言の中でペッパーランチが投稿したこのような動画がバズっています。
いわゆる「おうち時間」が増えたことで家でもペッパーランチを再現する人が続出し、TikTokで動画が拡散されました。結果、HIKAKINさんや香取慎吾さんなど多くの著名人に音源が取り上げられさらに動画が拡散されることに。
事例4:サブウェイ
続いて、サブウェイです。
サブウェイはアメリカ発のサンドイッチチェーン店で、日本にも数多く店舗を構える大人気飲食店です。そんなサブウェイはトッピングを店員さんが紹介する動画やユーザーリクエストを動画で返答したりなどユーザーファーストな動画を投稿することで人気を博しました。
大企業のチェーン店はユーザーに寄り添うという新しいマーケティング戦略が功を奏した結果になりました。
事例5:脳天⚡️飯店
続いて、脳天⚡️飯店です。
脳天⚡️飯店はなんと20歳の大学生が店主を務めているラーメン屋さんです。バズりの発端は「僕は70日後にラーメン屋をオープンする」という動画を投稿したことでした。
カウントダウン方式で動画を投稿することで完成までユーザーの目を離さなかったのが素晴らしい戦略と言えるでしょう。
まとめ

TikTokは月間アクティブユーザーが10億人を突破している若年層を中心に人気のアプリです。
初期はダンス動画がメインで投稿されていましたが、今やTikTokはマーケティングツールとして活用されつつあります。飲食店の競合はまだまだ少ないため今からTikTokマーケティングに取り組んでみてはいかがでしょうか。
こちらの記事も読まれています。