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【特集|あか豆】五反田で四国料理が楽しめる人気店!店を存続させるためオーナーになった店長の想い

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東京屈指のビジネス街・五反田の駅から3分の飲食店街に位置するあか豆。四国の食材を使った海鮮料理や日本酒などを堪能できる和食居酒屋で、居酒屋では珍しい小豆デザートまで味わえます。

ビジネスマンにはもちろん、ファミリー層にも人気のお店ですが、現在に至るまでどのような経緯や想いがあったのでしょうか?

この記事では、あか豆のオープンまでの経緯やお店のこだわり、今後の展望などをお伺いして、まとめてご紹介します。

オープンまでの経緯


川波オーナーは鉄鋼会社の研究員というまったく飲食店とは別の仕事をする傍ら、「代わりがきく仕事ではなく、必要とされて、自らが好きだと思える仕事をしたい」という気持ちで、夜間の飲食業界の専門学校に通ったという経歴があります。

学校を卒業してから本格的に飲食の道に進み、ふぐ屋さんやおでん屋さんを経験した後に、あか豆の運営会社に入社、2011年から9年間、店長兼料理長としてあか豆を任されることになりました。

転機となったのは、2020年1月から本格化した新型コロナウイルスの感染拡大。

あか豆も例にもれず、経営の危機で閉店の話が出ていました。そこで当時の川波店長がお店を買い取り、オーナーになってあか豆を存続させることを決意しました。

もともと自分のお店を持てたらいいなという気持ちがあったことと、初めての経験でお金の工面に対する抵抗があまりなかったことなどから、いい機会だと思って引き継いだそうです。

世界規模の危機で見通しが立たないなかで、当初は初期費用を何とか工面したという川波さん。安全面と経営状況の両立に苦労したものの、補助金や今までの飲食店での経験のおかげで乗り越えられたそうです。

当初は営業時間やアルコール提供の制限で思うような経営ができなかったものの、ランチやお弁当販売で運営し、制限がある時期を乗り切りました。

店名の由来


あか豆 店頭画像(オープン〜2020年頃)

あか豆とは小豆(あずき)のこと。小豆は赤飯に使用されるように、魔除けや幸運を呼び込むという意味が込められています。

その名のとおり、内観や料理など、いたるところに“あか豆”が感じられます。

外観、内観のこだわり


店内は、部屋全体から木目調の優しい雰囲気を感じられます。

店名の「あか豆」からも連想できるような全体的に赤茶色の和テイストで、居酒屋でありながら、どこか甘味処のような落ち着く雰囲気

備品に至るまで店内の一体感へのこだわりが散りばめられています。

たとえば、カウンターに置かれている卓上扇風機は、ボディが木目調で一見扇風機とはわからないようなレトロで和風なデザイン。メニュー表も内観の一部であるように、部屋全体になじむやわらかい赤色が特徴です。

内観は昔から変わっていませんが、唯一変わったのは入口のドアの高です。今は大人が立ったまま余裕で入れるくらいの高さですが、以前は半分くらいの高さしかありませんでした。

いわゆる“くぐり戸”は自然におじぎをするような体勢になり、お店側もお客様も感謝の気持ちを示せる意味がありました。(現在は換気の事情で高いドアになっています)

お店の特徴


川波さんの出身地である高知県や四国の食材を使ったメニューが豊富で、その他にも様々なエリアのこだわり料理を楽しめるお店です。和食居酒屋という大人向けの顔を持ちつつ、ビジネスマンだけでなく小さな子どもがいるファミリー層も気軽に利用できます。

仕事終わり飲みの場として、遊び帰りの食事の場として、あらゆるシーンにマッチします。

料理のこだわり


シーズンごとに一番おいしい素材を提供したいというこだわりがあります。春はそら豆、夏は枝豆・茶豆、秋には銀杏……というように、旬の食材を味わってほしいという川波オーナーの想いがラインナップにも表れています。

名物料理

かつおの藁焼き

あか豆のおでん

1年の半分はカツオのたたき、もう半分はおでんを名物料理として提供しているので、「もうひとつの料理は、また半年後に食べられるな」と待ち遠しい気持ちも、楽しみのひとつ。

イチオシの鯛めし

名物の鯛めし

あか豆を象徴するめしはお店のイチオシです。

瀬戸内の鯛を贅沢に使用した旨みたっぷりのメニューで、土鍋で炊きあがったばかりの熱々の状態で食べられます。

他にも、うにく(ウニと牛肉の一品料理)や小豆デザートなどの和食を中心に、味はもちろん、見た目も映えるメニューを揃えています。

うにく

小豆デザートは、店名のあか豆に沿って考案されました。なかなか居酒屋では見かけない珍しいデザートも、あか豆ならではの特徴です。

あか豆の食材は、四国や高知から厳選して仕入れているだけでなく、素材ごとにベストな仕入先を切り分けています。配送業者がお店まで運んでくれるものもありますが、中には現地に行って、バイクでお店まで運ぶものもあります。

ドリンクのこだわり


分野問わず、バリエーション豊富なラインナップが揃っています。料理やシーズンごとにぴったりの組み合わせを選べるようにしています

基本的に、「このペアリングがおすすめ!」というものはなく、その日の料理やお客様の好みなどによってチョイスしています。

イチオシは日本酒

日本酒が初めてでどの銘柄が好みかわからない人でも選びやすいように、日本酒の特徴をまとめたオリジナルリストをメニュー表に載せています。もちろん、スタッフに聞くと、一人ひとりにぴったりの好みのものをおすすめしてもらえます!

日本酒は切子グラスでも提供しているので、少しずつ複数の種類を試したい・一人で軽く飲みたいという人もぜひ気軽に注文してください!

今後の展望


夏の岩牡蠣

オーナーの川波さんは、もともとはあか豆の店長としてお店を支えていました。

2019年コロナで閉店の話が出たとき、ご自身が買い取って存続させることを決意されました。

いつか自分のお店を持ちたいという人が、あか豆での経験を活かして独立できるような仕組みができたらいい

生まれ育った高知県で、2店舗目として地産地消のお店をオープンさせたい」と川波さんは展望を抱いています。

お店を続けられているのも、多くの人たちの支えがあったからだと感じています。ひとりでゼロから立ち上げるとしたら、お店を持てていたかもわからないそうです。あか豆での今までの実績があったからこそ、オーナーになってからも売上の計算もできたとのことです。

「独立したいと考えている人がいたら、あか豆を経由して実現できるようになるといいですね。あか豆はバトンのように後継者に引き継ぎ、私は別の場所でお店をオープンしつつサポートするというような仕組みを実現したい」と、川波さんはおっしゃいます。

まずは自身がお店を立ち上げるモデルとなって、前例を作りたいという目標を持っています。

いつかは、出身地である高知県にお店をオープンさせて、地元の食材を使って、貢献したいという夢も抱いています。

そして、お客様にとって、あか豆が“戻ってこれる場所”になるという展望も。

「今日は飲みたい気分だな」「誰かに会いたいな」「五反田に行ったら寄りたい」と自然に思われるようなお店を目指していきます。

店舗情報


店名:あか豆
住所:東京都品川区東五反田1-16-1 小沼ビル1F
関連サイト:https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131603/13038998/


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