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「食品ECビジネスに挑戦したいものの、失敗しないだろうか」と不安になっている飲食店経営者の方もいるかもしれません。そこで、今回は、飲食店や個人店の食品ECビジネスの成功事例や立ち上げ方、おすすめECプラットフォーム・ショッピングカートASPなどをご紹介します。通販やネット販売に関心がある方は、ぜひ参考にしてください。
飲食店の食品ECビジネス成功事例
実際に、食品ECビジネスで成功した飲食店は、ECサイトを立ち上げるにあたって、どんな点を工夫したのでしょうか?ここでは、食品ECビジネスに成功した飲食店の事例を4つご紹介します。
店舗とECの一体化を図った『猿田彦珈琲』
独自の生豆調達と自家焙煎で知られる「猿田彦珈琲」は、2013年に内製のECサイトを立ち上げ、プラットフォーム「Shopify」を利用開始しました。
ECサイトでの購入の際に貯めたポイントを、実店舗でも利用可能なシステムを導入したことで、購入履歴などの顧客情報の一元管理を実現しています。一方で、商品ページの作成や更新作業は内製化し、外注コストを抑えることにも成功しています。
公式サイト:https://sarutahiko.jp
住所や名前を知らせずにギフトを送れる『ミニマル』
Minimalは、世界中の良質なカカオ豆から職人が一つひとつ手仕事でチョコレートの製造を行うBean toBar Chocolateブランドです。
オンラインストアでは、新作・限定品を送料無料で毎月お届けするサブスクなど、ライフスタイルに合わせたサブスクを3種類用意。購入金額に応じて、さまざまな特典もあるので、お得感を味わえます。
そして、注目したいのは住所を知らない相手にもLINEやメールで気軽にギフトが送れるサービス「eギフト」。このサービスは、今すぐにギフトを贈りたい方、自分の住所や本名を知られずにギフトを贈りたい方に人気です。
公式サイト:https://mini-mal.tokyo/
お客様のニーズやコンディションに最適の食事を選ぶ『筋肉食堂DELI』
筋肉食堂は、高たんぱく・低脂質・低カロリーの食事を提供するレストランです。ECサイトで取り扱う商品は、100種類以上。Instagramを活用して、集客力をさらに高めています。
プロの料理人が料理するから、本格的な味を楽しめます。ボリュームもあるので、男性も大満足。忙しいときでもチンしたらすぐに食べられるのも、ポイント。
お客様のニーズやコンディションに合わせて食事を選べるので、体に気を遣っている方や筋肉をつけて体づくりをしたい方にも人気です。
公式サイト:https://kinnikushokudo-ec.jp/
お店の味を簡単に再現できる『スース―デリ』
「スース―デリ」は、タイの有名ホテルで腕を磨いたタイ人シェフが作る、本格タイ料理を楽しめるのが特徴です。冷凍食品とは思えないほど本格的な味で、リピーターも多数。商品のラインナップも豊富で、おかず・おつまみからギフトセットまでさまざま。
写真や手書きのイラストで商品の作り方を説明しているので、お店の味を簡単に再現できます。好きな辛さを選べるのも、人気の理由です。
公式サイト:https://suusuudeli.com
【まずは流れを確認!】飲食店がオンラインショップを立ち上げる方法
オンラインショップを立ち上げるには、計画的に進めていく必要があります。主な手順は、以下の通りです。
商品を決定する
まずは、ECストアで販売する商品を決定します。飲食店の場合、店舗で販売している商品をそのまま発送するのは難しいケースが多いため、商品ラインナップを見直してみるとよいでしょう。
最も良いのは「常温で出荷できて賞味期限が長いもの」ですが、難しい場合は冷凍品を検討してみてください。避けた方がよいのは、賞味期限が短く送料も高い冷蔵品です。
保健所の許認可を取得する
ECストアで販売する商品を決めたら、保健所の許認可を取得します。一般的に、製造業系の許認可は時間や手間がかかりやすいです。なお、新規で食品製造・販売を行う場合、「食品衛生責任者」の配置が必要です。
食品ラベルを作成する
食品ECを立ち上げるには、販売する商品に食品成分表示や賞味期限、消費期限などの食品ラベルを貼り付けなくてはいけません。扱う食品の種類によって表示が必要な項目は異なるので、自社のECサイトで取り扱う食品に必要な表示内容を確認しておきましょう。
ECサイトを制作する
食品ラベルを作成したら、次に、商品を販売するためのECサイトを制作します。EC事業を立ち上げるには、ECプラットフォームが必須です。
プラットフォームは主に、ECモールへ出店する方法と、費用を抑えやすいショッピングカートASPを活用して自社ECサイトを立ち上げる方法の2種類があります。
ECモールへ出店する方法はユーザーが多く集客しやすいのがメリットですが、デザインの自由度が狭まったり登録料や販売手数料等の費用がかかったりするのが難点です。
一方、ショッピングカートASPはサーバーを用意する必要がないため、手軽にネットショップを立ち上げることが可能です。
必要な設備やアイテムを準備する
ECサイトでは、実店舗とは異なる設備やアイテムの準備が必要になります。設備に関しては保健所の指示通りに準備してください。ECサイトに必要なアイテムは、主に冷凍庫、梱包用の袋や宅配用の箱などがあります。工事が必要になる場合は、施工会社への連絡も忘れずに。
配送手段を確保する
次に、配送手段の確保です。飲食のオンラインショップでは、主にクール配送や冷凍配送を利用しますが、配送料は地域や商品サイズ、業者によっても異なります。集荷の条件も確認しておきましょう。
ECサイトに集客する
準備が整ったら、いよいよ集客です。ECサイトを立ち上げたばかりの頃は認知度も低いため、SEO対策や広告出稿、SNS運用など、複数の集客施策を組み合わせて認知度を拡大していくと効果的です。
【ショップ開設の強い味方!】オンラインショップ用プラットフォームおすすめ6選
先ほど、オンラインショップ用プラットフォームには2種類あることをお伝えしましたが、ここではショッピングカートASPのプラットフォームをご紹介します。
BASE
BASEは国産のため、サポートなども全て日本語で対応可能です。簡単な設定を行うだけで、ECサイトをスピーディーに開設することができます。
HTML編集にも対応しているため、高度なカスタマイズをしたい方にも最適。また、Instagramと連携すれば、マーケティングやプロモーションにも活用可能です。
公式サイト:https://thebase.in/
STORES
STORESは、簡単でシンプルな操作が特徴です。ショップ運用に必要な機能が揃っており、POSレジや予約システムなどのサービスも提供しています。フリープランでも決済方法などを選べる上、商品登録数が無制限なのもポイントです。
公式サイト:https://stores.jp/ec
shopify
Shopifyは、テーマを自由にカスタマイズできるので、自分の店の個性を打ち出すことが可能です。多通貨決済や海外配送に便利な越境EC向けアプリも揃っています。在庫管理や注文管理などの業務を1箇所で行うことができ、作業を効率的に行えます。
公式サイト:https://www.shopify.jp/
カラーミーショップ
カラーミーショップでは、ECサイトの開設準備から売上の向上までスタッフによる完全サポートが受けられます。無料のWordPressを導入することで、優れたUI/UXの体験により見込み客の獲得やファンの育成が期待できます。支払いにはAmazon Payが無料で利用できます。さらに、サーバー・ドメインなどの面倒な手続きも不要です。
Makeshop
Makeshopには651の豊富な機能が揃っているから、ECサイトをカスタマイズしたい方に最適。クーポン・ポイント機能やまとめ買い割引機能、文章AI生成やSNS連携まで、あらゆる課題に対応可能です。
ecforce
ecforceは、ショップ運用や事業支援などを行うプラットフォームです。温度差管理、ギフト機能、ラッピング・熨斗など、食品ECならではの機能にも対応しています。毎月10~20個の新機能をリリースしているので、最先端の機能を利用したい方にも最適です!
使いやすさの面でも好評で、継続率99.75%を誇ります。
まとめ
- 商品は、常温で賞味期限が長いものがよい。
- 保健所の許認可や食品ラベルの作成などの準備が必要になる。
- プラットフォームは、自分の店に必要な機能があるところを選ぶとよい。
食品ECビジネスは、ECサイトを立ち上げたら終わりではありません。実店舗とECサイトの両方で集客できるよう、さまざまな工夫が必要です。成功例を参考にして、売上を伸ばしていきましょう。
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