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飲食トレンド

【2022年の人気店舗から読み解く!!】2023年ヒット飲食業態のポイント

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2022年、話題になった人気店をリサーチし、2023年のトレンドを考察。人気の理由・要素をまとめてみました。 あなたのお店に取り入れられているかどうか、また今後、開発を検討されている新店舗のメニュー開発やコンセプトのご参考にして頂ければと思います。

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2023年トレンドの傾向

2022年のヒットの動向から、世界情勢なども踏まえつつ、2023年のトレンドの傾向を考えてみます。
注目のキーワードや、進化していく営業スタイルなどを取り上げています。ぜひ参考にしてみてください。

2つのキーワード「節約」「プチ贅沢」

物価高・光熱費の高騰は家計に打撃を与え続けています。2023年もこの状況が変わることはしばらくないでしょう。おのずと日々「節約」を迫られ、週末や給料日などの定期的にやってくる特別な日に、「プチ贅沢」を楽しむ人が増えています。例として、仙台に本店を構え全国にチェーン展開している牛タン専門店の利休では、定食としてはやや高価な2000円以上のメニューを主に提供していますが、連日家族連れで賑わっています気軽に寿司やお酒を楽しめる「寿司居酒屋」の業態にも注目が集まっています。

今、注目されている飲食業態

円安の影響から、海外旅行は敬遠されがちになっています。実際に行けない分、国内で海外の料理や雰囲気が楽しめるお店に注目が集まっています。韓国系、カレー専門店、エスニック料理などは安定の人気。スポーツの祭典が開催される時期には、活躍した国の料理を扱うお店に行列ができています。

昭和・平成レトロのブーム

こだわりの一商品を取り扱うエッジのきいた専門店にも注目が集まっています。500円前後で購入のハードルが低い商品は若い世代のニーズが高く、SNSでバズる可能性も高くなります。Z世代を中心に、昭和・平成レトロのブームは続いており、当時のものを進化させて新しいものに生まれ変わらせたドリンクやフードはSNSの投稿でも目立ちます。

ベーカリー業態

そして最も注目を集めていると言っても過言ではないのが、ベーカリー業態。パンブームは衰退することなく加速中で、京都土産の八ツ橋で有名な”おたべ”によるパン専門店”別格”や、”銀座ルノアール”による初のベーカリー業態”BAKERY HINATA”など、大手の飲食企業が新しいベーカリー業態を開発し、参入する例も散見されます。

高級食パン「別格」は2022年7月に3店舗目をオープン:https://bekkaku.kyoto.jp/

「BAKERY HINATA」は2022年12月に4店舗目をオープン:https://bakery-hinata.com/

また、コロナによる行動制限が緩和され、コロナ禍以前に繁盛していたパン系のイベントが賑わいを取り戻しています。新規参入は後をたちません。ここ近年ではパンの中でも食パン専門やカレーパン専門、コッペパン専門、メロンパン専門、クロワッサン専門など、一商品に特化したベーカリーの人気も高まっています。

店舗スペースのシェアリングが一般化

コロナ禍で営業時間を短縮する店が増える一方で、まずは短時間から営業をはじめてみたいという経営者も増えました。店舗空き時間の有効活用、空きスペースの有効活用など、お店のスペースを効率的に活用した営業スタイルは急速に普及しています。双方でフライヤーを配布するなど、協力して売り上げのアップを目指せるところも人気です。

人気の業態と事例

世の中のムーブメントとともに、飲食業態の人気には波があります。時代の流れについていけず閉店を余儀なくされる企業があとをたたない一方で、大手企業は新たな業態に参入し、トレンドを押さえながら人気店を育てています。
現在進行形で人気を集めている飲食業態と、新規オープンを経て支店の展開を進める店舗の事例をご紹介します。

韓国系

海外料理専門店の中でも抜群の人気を誇るのが、韓国系のお店。2021年4月に柏でオープンした「韓国屋台・ハンサム」は急成長を遂げ、今では関東で7店舗を展開しています。大手飲食企業の串カツ田中は、2022年9月に「タレ焼肉と包み野菜の専門店・焼肉くるとん」を代官山にオープンさせました。韓国ドラマやアーティストの人気は勢いを増しており、韓国系の飲食店は今後も新規オープンや大手企業の業態参入が予想されます。

寿司居酒屋

回転寿司と高級寿司店の間に位置するのが、寿司居酒屋。お寿司をつまみながらお酒を嗜む、今までありそうでなかったスタイルが、プチ贅沢の傾向と相まって人気となっています。株式会社スパイスワークスが手がける「スシエビス」は2020年11月に恵比寿でオープンし、関西への進出にも成功。2021年7月には新宿三丁目エリアに新たな業態として「スシンジュク」をオープンさせました。また「スシローグループ」が手掛ける大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」は、2017年に1号店がオープンしてから、2023年1月時点で既に全国に60店舗以上が誕生しており、その人気の高さが伺えるお店となっています。そして、カナダで日本食専門店4ブランド13店舗を展開するKINKA FAMILYが日本初上陸、株式会社KINKA FAMILY JAPANとして「カナダ逆輸入の隠れ家 新感覚寿司・居酒屋海鮮ダイニング『KINKA』SUSHI BAR IZAKAYA」を展開中。名物「炙りシャス」がメディアでも大注目されています!

寿司 × 大衆居酒屋の顔をもつ「スシンジュク」https://www.spice-works.co.jp/restaurants/

スシローグループが手がける大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」https://www.sugidama-sushiizakaya.jp/

カナダ逆輸入の新感覚寿司・居酒屋「KINKA」:https://www.kinkasushibarizakaya.com/jp/

外せない定番メニュー

人気店のヒット要素として、他店舖にはない差別化メニューがある一方で、どの店舗でも提供されている定番メニューへの工夫も抜かりありません。ここでは、人気店が取り入れていることの多い定番メニューをご紹介します。万人受けするメニューをしっかり取り入れつつ、ちょっとした工夫でお店の看板メニューになる可能性もありますので、ぜひ押さえておきましょう。

刺身

和食居酒屋では欠かせない定番メニューであるとともに、カルパッチョとして鮮魚を提供している洋風のお店も多くあります。どんなドリンクと合わせても美味しく味わえるのも魅力的。一年を通して旬の魚を取り扱うなど、こだわりを持って提供してもニーズは獲得できるでしょう。

やきとり

こちらも昔から変わらず、居酒屋の定番メニューです。やきとりに限らず、やきとん、肉巻き串、魚串など串焼きメニューはお酒のつまみに人気です。特に炭火焼きの串は、お店でしか味わえない味です。また、近年では職人の人材不足と、炭火焼きという調理の手間を考えると生産性が悪く串焼きをやめられるお店も増加しています。その状況を商機と捉え、昔ながらの味を守るお店や創作性の高い串焼きを看板メニューにすることで人気のお店も増えています。

ポテトサラダ

お通しや前菜として注文されることの多い定番メニュー。子供から大人までみんな大好きなお料理です。そのため、お店としてポテトサラダは必須でありながら、個性を出さないとお店のこだわり度が測られてしまう難しいメニューではないでしょうか?個性的で一目おかれるポテサラをご提供しているお店はほぼ間違いなく人気店です。あれば必ず注文してしまうポテサラにお店の個性を加え、お客様を惹きつけてみてはいかがでしょうか?

唐揚げ

唐揚げと言えば鶏肉ですが、魚介や野菜などのバリエーションも、個性になります。きのこなどの珍しい具材も差別化に使えます。老若男女に人気の唐揚げは、盛り合わせメニューの施策にもぴったりです。

フライドポテト

太さに差はあるものの、味自体にはオリジナリティを出すのが難しいフライドポテト。人気メニューとなっているお店では、個性的なソースが提供されています。サワークリーム、チリ、チーズなど、複数のソースから選択できるようにして、看板メニューを目指しましょう。

生野菜サラダ

シーザーサラダや和風サラダなど、数種類を取り扱うのが定石。ドレッシングや野菜の組み合わせなどでオリジナリティを出しやすいので、メニュー名に店舗名を採用しているお店も多いです。リピーターを獲得できるところでもあるので、ぜひ力を入れてみてください。

今後注目の業態

2022年の傾向とトレンドから、2023年に注目されそうな業態をまとめました。
コロナ禍から脱却しつつある今、飲食業界が目指すべきところ、顧客の求めるものも、次のフェーズに移っています。

代替食品を使用したメニューの飲食店

SDGsの意識やヴィーガン思考が高まる中、主に動物性の素材に代わり植物性の素材を使用したメニューが注目を集めています。牛乳を使わないアイスクリーム、肉を使わないハンバーグ、など、“◯◯を使わない◯◯”といったメニュー名はそれだけでお客様の関心を引く武器になります。
また、グルテンフリーの観点から、小麦に代えて米粉を使用するお店も増えています。

DXを取り入れた飲食店

導入初期は珍しい印象だったタブレットでの注文方式も一般的になってきた昨今、更なるデジタル化が飲食業界でも進んでいきそうです。非接触の観点からも注目されている配膳ロボットや、広告としての運用も実現できるアプリの活用など、ターゲットに合わせた方法でDXを取り入れているお店はすでに数多くあります。時代の流れに乗って繁盛店を運営するために、DXは欠かせない項目と言えます。

お酒を飲まない・飲めなくても楽しめる飲食店

Z世代では低アルコール・ノンアルコール文化が顕著です。友達と夜の時間を楽しむための場所として選ばれているのは、居酒屋ではなく、夜の時間も営業しているカフェなどで、お酒が飲めるというのは必須条件ではありません。若者の心を掴むためには、お酒を飲まない・飲めない人でも入りやすく、メニューの充実したお店づくりを目指す必要があります。

押さえておくべき人気店のポイント

今回は、2022年の人気店舗からわかるヒット業態のポイント、と題してお送りしました。

・2022年の人気動向から2023年のトレンド傾向を知る
・定番メニューを人気メニューにするためには店舗独自の工夫が必要
・2023年に話題となりそうな業態に注目

日本の景気全体にも飲食業界にも厳しい状況は続いており、生き残るためには、ヒットを生み出すポイントを押さえておく必要があります。今回ご紹介した内容をご参考に、顧客のニーズを把握し、ぜひ売り上げアップに繋げるヒントを見つけてください。

「hibana」では、今後も飲食業界のトレンドに注目していき、情報を発信していきますので、宜しくお願い致します。


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