【記事引用】日経MJ 2/22
いよいよ24日に迫ったプレミアムフライデー。いつもより早く仕事を終わらせ、買い物や旅行などを楽しむことは本当にできるのだろうか。日経MJが街頭で100人に聞いたところ、6割が歓迎する一方、職場に早帰りの仕組みがある人は1割に満たなかった。企業側には様子見が広がるが、恩恵を受ける業界は様々なプランを用意。早く帰れれば、あんなことやこんなことも――。おかみの号令で始まる「官製ハナキン」は根付くか。都内のビジネス街や繁華街で100人にプレミアムフライデーについて聞いてみると、「歓迎する」と答えた人は60人にのぼった。「気軽に旅行に行きやすくなる」「明るいうちからお酒を飲める」「仕事の生産性を上げるきっかけにもなる」など、前向きに捉える人が多かった。
日本の働き方を変える取り組みが今月24日からスタートします。その名も「プレミアムフライデー」、ネームとしてはシンプルでわかりやすくて良さそうですね。プレミアムフライデーを推奨しますと発表した当初はあまり話題に上がっていなかったようにも思えますが、実際にスタートが目の前に迫ったここ最近では、プレミアムフライデーを商機と考え、各企業がキャンペーンを打ち出し始め、少しづつ話題になってきたと感じています。
今回はメディアに取り上げられた各社のキャンペーンをご紹介していきたいと思います。
そもそもプレミアムフライデーとは?
政府主導の働き方改革の1つ。原則月末の金曜日は午後3時(15時)ごろまでに退社時間を繰り上げ、飲食、ショッピング、旅行などに時間を創出し、消費喚起していこうという目的でスタートする取り組みです。2月24日(金)が最初のスタートになります。
期待される過ごし方は?
今回、日経MJで「早く退社できたらどのように過ごしたいか?」というインタビューが実施されました。その回答結果もご紹介したいと思います。
■1位 外食
■2位 スポーツ
■3位 買い物
■4位 旅行・観光
■5位 ホームパーティー
■その他 イベント参加
以上の結果となりました。
私自身、どのように過ごそうかと考えたときもやはり、友人や家族との外食や、ゆったり読書やスポーツなどで自分の時間を過ごしたいと思いました。たまには金曜日から旅行に出るのもいいですね。
プレミアムフライデーに向けて各企業の取り組みは?
今回のプレミアムフライデーに合わせて、キャンペーンを打ち出している企業はやはり「飲食」「買い物」「旅行」関連が多いようです。
飲食関連サービスのキャンペーン
■引用記事 日経MJ 2/22
串カツ店を運営する串カツ田中は26日まで、午後6時までに来店した客を対象に串カツを通常よりも安く提供する「プレミアムWEEK」を始めた。通常時は税別100~200円で提供する串カツを全品同100円に割り引く。24日のプレミアムフライデー当日はほぼ全店の開店を午後3時に早め、「串カツ豚」よりもサイズの大きい「メガぶ~串」も用意する。ワイン販売大手のエノテカ(東京・港)は24日、バーを併設している21店舗で高級ワインを手軽に飲めるメニューを提供する。例えば「プレミアム赤ワイン」では税別2000円の料金で、米国の赤ワイン「ドミナス 2011」(参考価格2万8千円)など2種類をそれぞれグラス1杯提供する。
オイスターバーを展開するゼネラル・オイスターは午後3時から、長崎県の五島列島で取れた「岩ガキ」の初物を1個あたり通常の半額の同300円で提供する。岩ガキ1個にグラスワインを付けたセットを同680円で用意し、会社員などの需要を取り込む。
アルコールを扱う居酒屋に関しては、普段の営業は17時からが多いですが、プレミアムフライデーに合わせて15時から営業を開始する店舗が増えそうです。また、15時〜17時は早割として生ビール半額などの割引特典を受けられるキャンペーンが多く展開されそうです。飲食店側としては、普段ではあまり集客が見込めない時間帯に席を受けることでプラスアルファの売上を作れる可能性があります。利用するお客様としても、安く、早く時間で飲み会ができてお得になるかと思います。
記事引用】日経MJ 2/22
すかいらーくは「ガスト」など8業態2478店舗で、スマートフォンのアプリを使ってビールを割り引くサービスなどを実施する。ガストでは午後3時から通常は税別449円のジョッキのビールを同99円で提供し、和食の「夢庵」でも同様に割り引く。系列の洋菓子店「FLO(フロ・プレステージュ)」では、中食需要を見越してタルトや総菜セットの限定商品を販売する計画だ。
ロイヤルホールディングスは「ロイヤルホスト」で、平日夕食限定の「ウィークデースペシャルディナーセット」にデザートやグラスワインを追加する。天丼店「てんや」では税込み400円の生ビールを100円割り引く。
セブン&アイ・フードシステムズも「デニーズ」で専用メニューのポテトフライ「山盛りポテト」(税別99円)を提供し、会社員らのちょい飲み需要などを取り込む考えだ。
ファミレスに関しても、時間帯限定の割引キャンペーンや限定セットの提供で通常とは違う需要を生み出す狙いのようです。早い時間から友人、家族と外食を楽しむのもいいですが、惣菜やテイクアウト商品でホームパーティーや家飲みを楽しむのも面白そうです。
小売業・EC・NET事業のキャンペーン
記事引用】日経MJ 2/22
アマゾンジャパン(東京・目黒)は月末の金曜日に消費を喚起するプレミアムフライデーに向けた取り組みを始めた。同社のサイト内に特設ページ=写真=を開き、インターネット通販のおすすめ商品を提案したり、動画や音楽などのコンテンツサービスを紹介したりする。プレミアムフライデーの取り組みがネット上の消費を促すか注目が集まる。楽天は旅行サイト「楽天トラベル」でプレミアムフライデー当日の宿泊割引クーポンを配布。国内外の宿泊や航空券を最大で1万円割引きし、土日と合わせた週末の旅行を促す。
ぐるなびはプレミアムフライデー当日の飲食店紹介ページを設置した。24日来店で飲食店をネット予約すると通常の3倍のポイントがもらえる。また、首都圏を中心にプレミアムフライデー当日に行われるイベント一覧を紹介し、美術館巡りや落語など様々な過ごし方を提案する。
ヤフーは飲食店サイト「ヤフー!予約飲食店」でプレミアムフライデーに対応する飲食店の紹介ページを設置した。24日の15時から18時に対象店舗に来店すると割引を受けられる。串揚げ専門店の串カツや、人気居酒屋の唐揚げやポテトフライなどフライデーにちなんだ「フライ(揚げ物)」食べ放題の飲食店も紹介する。
スターツ出版(東京・中央)の女性向け情報サイト「オズモール」はヘアサロンやマッサージ、温泉、グルメ情報などのプレミアムフライデーの特設ページを設置し、割引プランを紹介している。インスタグラムで「#いい1日を作ろう」「#プレミアムフライデー」などのハッシュタグを付けて写真を投稿すると、掲載店の招待券がもらえるキャンペーンを実施する。
NET上でもボーナスポイント付与や割引など予約特典が展開されるようです。各企業ともユーザーを集めるために色々なキャンペーンが立ち上がりそうなので、様子を見ながら面白いサービスを開拓していきたいですね。
書店のキャンペーン
記事引用】日経MJ 2/22
書泉(東京・千代田)はグループ各店舗でプレミアムフライデーにちなんだフェアを展開する。書泉グランデ(東京・千代田)では1階に「家呑みフェア」のコーナーを設けた。いつもより早く帰宅した夜に、自宅で簡単に作れるおつまみの料理本を紹介する。書泉傘下の芳林堂書店高田馬場店(東京・新宿)は「オススメの小旅行フェア」と題したコーナーを設置した。近場の旅行スポットや日帰り旅行の本を集め、週末の旅を提案する。
ブックオフコーポレーションは西五反田店(東京・品川)など都内2店舗で本を無料でプレゼントするイベントを実施する。24日の15時から先着で、1000円以下の好きな本が1冊無料でもらえる。普段本を読まない人に読書の楽しみを知ってもらいたい考え。
早い退社を活用して、読書をしたいというニーズも高いようです。また、自己研鑽のために時間を使う選択肢もあると思いますので、英会話、社会人スクールなどの習い事需要の喚起にも繋がりそうです。
婚活イベントのキャンペーン
記事引用】日経MJ 2/22
パートナーエージェントは東京・新宿や大阪市など4店舗で午後5時から開催する。通常の参加費は男性が3500円、女性が2千円だが、特別価格としてそれぞれ2千円と1千円で参加できる。需要を検証して他の店舗での企画も検討する。ツヴァイは「大人のプレミアムbar」を東京・新宿で開催する。午後6時開始で午後10時までの時間は入退場自由にする。仕事が早く終わった会社員などは早めに、普段と同じ勤務時間の場合でも気軽に参加できる。参加費は男性が6500円、女性が5千円。同社は今回は通常のパーティーの時間は早めないものの東京・大阪の2会場では「プレミアム」にちなみ、少し高級な会場と料理にしたという。
仕事帰りのイベントにも注目ですね。休みの日にわざわざイベントに参加するのに外出すのと比べ、仕事帰りに参加するのでは参加へのハードルがかなり下がりそうです。参加費用を抑えたお試しイベントなどが今後増えて行くのではないでしょうか?
今後の展望・可能性
今回、プレミアムフライデーに関連するキャンペーンをご紹介しましたが、こちらはほんの一部になります。プレミアムフライデーの公式サイトでもご紹介されているので、興味のある方はこちらをご確認ください。
実際の会社員などの当事者は、正直な所あまり期待していないように感じます。現実的に月末金曜日に15時退社は難しいと感じていると思います。しかし、それとは反対に、働き方の変化に合わせて商機を見出そうとする企業側は以外と期待しているように感じました。そのギャップが今後の日本にどのような流れを生み出して行くのかが注目かと思います。