今回は飲食店が集客するために活用することが多いグルメサイトの「ぐるなび」について取り上げていきます。現代ではスマホの普及に伴い、多くの人がいつどこでも、簡単にネット上の情報に触れることができるようになりました。それにより、お店選びの場はネットが主流になり、かつ調べてそのまま簡単に来店予約することが可能になりました。
もちろん今でもテレビや雑誌などの情報からお店選びをすることはありますが、グルメサイトを経由した予約が多いことは明らかです。そのため、グルメサイト、この記事では「ぐるなび」にフォーカスしますが、サイトとしての機能を最大限に活用し、いかにお店のページに訪れたユーザーに予約してもらえるかが重要になります。それではぐるなびの掲載効果(アクセスや予約数の増加)につながるポイントを7つほどご紹介します。
①店名修飾語
「店名修飾語」とはサイト上に表示される店名の前後や上下に表示される文章のことを指します。ぐるなび掲載店舗のほとんどはこの店名修飾語が記載されているパターンが多いですが、この部分は店名の次にユーザーの視界に入る箇所なため、限界文字数までしっかりと埋めることをおすすめします。
また店名の補足や店舗の紹介文を入れられていることも多いですが、「店舗の特徴」や「ユーザーに伝えたいお店のキーワード」を記載することをおすすめします。理由としては、現代のユーザーに対して文章での情報訴求は効果的でないからです。情報過多な現代では、興味を持ってもらうために、インパクトのある画像やキャッチコピー(言葉)が重要です。この項目では文字しか入れることができないため、ユーザーの目を引くようなキーワードをシンプルに掲載することが効果的です。
例としては、エリア、お店の業態、食材、名物料理、店舗スペック(個室・テラス席)などがあります。ここでのポイントはユーザーに興味を持ってもらえるワードと店舗のウリであるワードをうまく掛け合わせることです。「ユーザーにお店のウリを端的に伝えられるようにするために整理する」という意味でもこだわってみましょう。
②画像トリミング
グルメサイトによって、表示される画像サイズが異なります。ユーザーにより良い情報を伝えるために、サイトに合わせて最適化した画像を使用することが重要です。ぐるなびでは正方形(1:1)サイズの画像を設定すると、表示枠を最大限活用できることになり、ユーザーに対しても効果的に訴求できます。
その他にも画像解像度やスマホでの表示についても注意が必要です。解像度の低い(画像が荒い)画像を使用してしまうと、店舗ページのクオリティが落ちてしまい結果的に店舗イメージの低下に繋がる恐れがあるからです。
またスマホでの表示についても、スマホ画面ではPCで見るときに比べサイズが全体的に小さくなってしまうことから、スマホ表示を意識せずに画像の設定を行ってしまうと、ユーザーの見る意識を削いでしまう可能性がありますので注意しましょう。
③TOPページの情報覧活用
グルメサイトのページはメニュー・コース情報、地図・クーポン情報など多数の要素で構成されています。多くのグルメサイトではTOPページにどれだけ店舗のウリとなる情報を集約することができるかが大きなポイントですので、ここではTOPページで最低限抑えるべき機能をご紹介します。
・50文字&200文字PR文
店舗のウリやアピールしたい内容を記載する箇所です。PC・スマホでもユーザーの目につきやすい場所に表示される¥ため、記載する内容にはこだわりましょう。例としては、
- お店のコンセプト(どういうお店なのか)
- キャンペーン内容
- 名物料理の紹介
- コース紹介
- 店舗の席紹介
などがあげられます。店舗の概要を分かりやすく、かつ魅力的にまとめてみましょう。
・こだわりページ
店舗のこだわり情報を5つの項目に分けて紹介できます。主な構成として、1つのテーマジャンルを設定し、3つの画像と紹介文を入れることができます。店舗によっては5項目すべて入力がない場合もありますし、画像が表示されていない場合もあるので、しっかりと機能を活用できているかを確認してみましょう。
また、特に注意が必要な点がこだわりのジャンル設定です。設定するこだわりジャンルは、ぐるなびサイト内での検索導線や検索エンジンでのキーワード検索にも絡んでくる設定になるため、慎重に選ぶ必要があります。どのようなジャンル設定をすると、検索にヒットするかについてはぐるなびの営業担当者に相談するか、もしくは専門的な知識をもつWEBコンサルタントに相談することが良いでしょう。
・おすすめメニュー、食材登録
最大3つの内容をTOPページに表示することが可能です。スマホ画面では表示されませんが、ぐるなびユーザーについては会社員が多く、宴会用の店探しにPC表示で利用されることが多いため、わかりやすく店舗のこだわりメニューや食材を設定することが重要になります。
・ネット予約できるおすすめコースの表示と設定
PC、スマホ画面の両方でTOPページに表示されます。表示されるコースは最大で3つまで。店舗によっては非表示になっていることに気づかない場合がありますので注意しましょう。冒頭にも申し上げた通り、ネット予約が主流になった現代では、ネット予約できるコースをTOPページに表示させることは必須になります。かつ表示させる3つのコースは設定が可能なため、ウリにコースを設定することでより予約獲得につなげることができます。
④コースページの活用
ネット予約数を増加させるために、コースの記載にも工夫が必要です。ここでは、特にポイントとなる表示方法をご紹介します。
・コースタイトル
コースタイトルだけでなく、コースのメインとなる料理名、飲み放題の有無、時間、品数、コース価格等を端的に記載することが重要になります。例えば、
【2時間飲み放題付】産地直送鮮魚10点盛り・鮮魚の握り含む全6品コース<4500円>
などとなります。
・コース数
店舗で用意されているコースの種類は平均で2~3種類ほどになるでしょう。しかし、ネット予約を想定した場合5~6つほどのコースを用意することが重要です。コースの種類が少ないと、ユーザーは「このお店でどのコースを選択しようか」ではなく、「他の店舗と見比べてみよう」という心理が働いてしまいます。
せっかく自店へ誘導したユーザーを、店舗ページから離脱を避けるために5~6種類のコース内容、価格、利用シーンに合わせて設定することで、「どのコースで予約しようか」という意識にすることが可能になります。まずは、飲み放題ありかなしかで分けるなどで、コースの種類を増やしてみることをおすすめします。
・コース予約人数
コース予約人数については、現在のネット予約利用状況を見てみると、2名~コース予約可能にしている店舗の方が圧倒的に予約数が増加しています。店舗側の理由によりコース予約人数を4名以上に設定していることも多いかと思いますが、ユーザー側に立つと、少人数でも利用できるコースが求められていることは明らか。いきなり2名~コース予約可能にするのではなく、まずは3名~という形で予約人数のハードルを下げることをおすすめします。
⑤ネット予約設定
現在のグルメサイトはユーザーの使いやすさを重視した作りになっており、ネット予約に関する検索軸がメインになりつつあります。そのため、可能な限り24時間365日予約できる環境が、最も検索上優位に働くことを念頭に置いておきましょう。
・当日予約可能
現在では当日予約が増え、かつ19時ごろまで当日予約可能にしている店舗が多くなっています。営業時間内に予約受付を行うにはオペレーションの問題もありハードルが上がりますので、一旦営業時間前まで(17時~営業の場合、17時まで当日予約可能)の対応をおすすめします。
・全曜日予約可能
金・土曜など週末の忙しい時は即予約を停止する店舗が多くなりますが、週末のユーザーの検索ニーズが高くなるタイミングで検索にヒットしなくなる可能性があります。即予約の席在庫管理が大変ですが、週末もしっかり即予約の対応を行うことが、予約の取りこぼしをなくすことにつながります。
⑥席ページの設定
ぐるなびを利用するユーザーの特徴として、宴会やパーティーなど中規模から大規模な宴会目的のお店探しで利用することが多いということがあげられます。そのため、店舗の空間や席情報を詳細に記載することが重要です。店舗状況にもよりますが、可能な限り席の種類は多く見せましょう。個室、半個室、テーブル席、ソファー席、カウンター席、テラス席、貸切フロアなど。もちろん店内、席画像も必須になります。
⑦クーポンページの活用
以前はクーポンの割引率や一風変わったクーポンにより集客力を高めることも可能でしたが、今現在はそのような効果は見込めません。しかし、店舗への予約を検討しているユーザーのクーポンページ閲覧率は高い状況のため、しっかりと活用することが重要です。
活用方法としては大きく2種類。
1つめは、使いやすいクーポンを掲載しお店決めの後押しをする。使いやすく定番的なクーポンは今でも好まれます。例えば、「お会計から10%OFF」「○名以上のコース予約で幹事1名分無料」「記念日のお客様にコースのデザートをバースデーデザートにグレードアップ」などです。
2つめは、お店のウリを掲載することです。例えば、名物料理の入ったコースをクーポンにも記載する、名物料理のお試しサービスやグレードアップサービスなどです。割引ではなく、お店を知ってもらうきっかけづくりにするためのクーポン活用になります。
最後に
ここまでグルメサイト「ぐるなび」についての押さえるべきポイントをご紹介させて頂きました。最後に抑えてもらいたいこととしては、「スマホ表示の最終確認」と「検索エンジンでの店舗検索」の2点です。ぐるなびのページ編集は基本的にPCで行うことになりますが、編集後にスマホ表示まで確認する方は少ないのが現状です。ページを見るユーザーを考えるとスマホでみられることがほとんどになるので、最終確認としてスマホでも、ユーザーに見てもらいたい情報がしっかり表示されているかの確認をしましょう。
また2点目の検索エンジンについては、現在ではぐるなびサイトやアプリでの検索は減少傾向になり、GoogleやYahooでのワード検索が主流になっています。例として「エリア・お店ジャンル」で検索したときに、しっかり自店のぐるなびページが見つけられるかを確認する必要があります。見つからない場合はぐるなびをしっかり活用できていないということになりますので、見直しが必要になります。ネットでの集客が主流となる飲食店ではありますが、まだまだぐるなびの活用が十分ではない状況です。今回ご紹介したポイントを踏まえ、ページの見直しをしていただけると成果が表れてくるかと思いますので、ぜひご参考にしていただけると幸いです。