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2022年12月、五反田にあるモルゲン1号店に次ぐ2号店として、「モルゲン 池袋西口店」がオープンしました。
池袋駅から徒歩約3分、ビルを8階まで昇ると店名が見えます。主張は控えめながら印象的な照明が、まるで来店客を歓迎しているようです。
食材にこだわったモルゲンでは、産地や生産農家の名前が入ったメニューが目立ちます。厳選された国産食材が料理に使われていることは一目瞭然。大衆居酒屋にはない質の良さ、食材への信頼と自信が伺えます。
モルゲンは、株式会社STABBLEが運営する飲食店。今回は、STABBLE代表の杉浦さんに、モルゲンの運営を通して実現したいこと、経営戦略にまつわるお話などをお伺いしました。
モルゲンのコンセプト
日本国内で厳選された食材を仕入れているモルゲン。大きなコンセプトとして掲げているのは”日本の食材のリブランディング”。他店や家庭でまだ注目されていない良質な国産食材の価値を、モルゲンの力で高めていきたいと杉浦さんはお話しくださいました。
世界から注目されることも多い日本の食材ですが、原産国である日本では、素晴らしい品質の食材が非常に低価格で取引され、生産者が報われない状況です。また、お客様も食材の本当の美味しさに触れる機会はどのくらいあるのでしょうか。
そこで、国産食材のポテンシャルを最大限まで引き出しお客様に提供することを、モルゲンの料理のテーマとして掲げました。華やかで美味しい料理を口にしたお客様は、きっとこれまでは気付かなかった食材の魅力に驚くはずです。
安さ・コスパのよさが追求され、多くの輸入食材で成り立つ大衆居酒屋が街に溢れる中、モルゲンでは本当に質の良い、本当に美味しい日本の食材にスポットを当てています。生産者の情熱が込められた国産食材が、モルゲンの付加価値を通して価値を更に高めていく…モルゲンでは、そんな構図を確立させることを目標としています。
社長が描く明確なビジョン
広告業界で培ったノウハウを最大限に活かし、モルゲンの2号店を池袋にオープンさせた杉浦社長。当然、池袋であればどんな店でも流行るのかと言えばそうではなく、モルゲンだからこそ意味があるといいます。聞けば1号店に五反田の地を選んだのも明確なデータに基づいてのことだそう。(広告コンサルティング事業部にて出店・繁盛までのノウハウを公開中)
厳選した食材を使用すれば、当然原価は高くなります。しかし、高級店にすれば集客は難しくなり、何よりもたくさんのお客様に食材の良さを知ってもらう機会が減ってしまいます。モルゲンでは、そうした矛盾や課題と向き合い、価格や立地、内観、外観など、全ての項目は将来性を見据えて最適に設定。
飲食に対する情熱だけではなく、ビジネスとしての確かな成功の根拠を持つ経営こそが、モルゲンの強みと言えます。
杉浦社長の経歴
杉浦さんが新卒で入社したのは、大手旅行会社だったといいます。法人事業部にて、海外渡航や出張、MICE案件(※)といったtoB事業に携わるうちに、ビジネスに興味を抱き、マーケティングの知識を得るために広告業へ転職。
独立後、実績を積み上げる中で勝機を見出したのが、飲食店の経営でした。
既存のビジネスと、自店舗の運営により、事業シナジーを創出し、クライアントへの包括的な支援が可能だと考えたそう。
また、相乗効果が期待できるこのモデルにより、今後のモルゲンの進化にもご注目。
モルゲンでは、本当に価値のあるもの・価値を感じてもらえるものは何かを追求し、「食を通したエンターテインメントを体験していただく」ことを目指しています。
だからこそ、モルゲンでは大量生産の安価な食材ではなく、生産者の努力が実らせたストーリーのある食材に重きを置いています。
杉浦さんにとって、店はただ飲食するだけの場所ではなく、生産者・店舗・お客様、それぞれの思いや感動が行き交う場所なのです。
※MICE案件:企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議 (Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語で、これらのビジネスイベントの総称。
オープンにまつわるエピソード
居抜き物件でオープンした五反田1号店とは違い、スケルトン物件だった池袋2号店。理想のかたちで営業を開始するまでには、多くの苦労があったそうです。
配管の構造やキッチンスペースの規模感などは、スケルトン物件により自由度が上がる分、難しくなる点。内観や外観も、デザインとして美しく見せるために試行錯誤を繰り返したそうです。
食材にこだわった価値のある料理を提供する店だからこそ、内観や外観が質素であってはならないという杉浦さんの信念が生きています。
お店のこだわり
食材
モルゲンのテーマであり肝である国産食材。杉浦さんが直接生産者の方のもとへ足を運び、契約を結んだそうです。今後も新たなジャンルの食材探しは続きますが、契約中の生産者たちとの絆を大事にしたいとお話しされていた杉浦さん。ご自身が魅力を感じているからこそ、多くの人にその魅力を知ってもらいたいと尽力できるのですね。
信頼できる本当に良い食材ゆえに、産地や農園の名前をメニュー名に使い、前面に押し出しPRしています。
料理を食べたお客様が、生産者に思いを馳せることができるというわけです。
内観・外観
内観や外観は店の料理や金額に見合う美しいものであるべき、というのが杉浦さんの考えです。
隠れ家的なビルの8階に位置する店舗。外観はダイレクトな店名表記と印象的なライトで記憶に残ります。誘導灯に引き寄せられるような感覚です。
内観はシンプルに、洗練されたイメージ。とはいえ、かしこまったテーブルマナーが必要なわけではなく、お客様がワイワイガヤガヤ楽しい時間を過ごせる空間です。厨房が見えるカウンター席もあり、ライブ感もスタイリッシュに演出されています。
こだわりのフードメニュー
モルゲンのおすすめメニューは、食材をシンプルに楽しめるもの。厳選された食材を深く堪能できるメニューが揃っています。
料理を引き立てる食器選びにもこだわっているのだそう。お皿ひとつにも妥協を許さず最高のものをお客様にお届けするのが、モルゲンのスタイルです。
尾崎牛のグリル
ひと月に30頭しか出荷されず、今や幻の牛とも呼ばれる「尾崎牛」
三崎漁港の新鮮刺身
都内に近い三崎漁港から鮮度抜群のお魚を仕入れる
青木農園の野菜グリル
畑から富士山が見え、海も一望できる絶景に包まれた「三浦半島」の野菜は高い評価を得ている
こだわりのドリンクメニュー
自慢はなんといっても日本酒の品揃え。レギュラーメニューは”寫樂”と”風の森”で、その他”而今”や”田酒”など人気の銘柄も楽しむことができます。
クラフトビールにもこだわっており、うちゅうブルーイングのビールを飲めるのも嬉しい点です。
日本酒各種
世界に誇るJAPANESE SAKEの魅力を引き出す
クラフトビール
国産のクラフトビールを中心に取り扱う
今後の展望
モルゲンを運営する株式会社STABBLEでは、飲食店事業と広告事業を二本柱に据えています。今は、目の前のミッションを達成し、ビジョンを実現しながら、この二つの事業を確実に成長させていくことを目指しているそうです。
飲食店事業の具体的な未来像については、「2026年3月までにグループ4店舗の展開」と明かしてくださいました。2021年10月に五反田1号店、2022年12月に池袋2号店、と順調に店舗拡大を図ってきたモルゲンであれば、決して無理難題ではない目標です。
モルゲンの存在を通して、良質な国産食材たちの真の価値が見直される機会は増えていくことでしょう。
お店からのお知らせ
モルゲンを運営する株式会社STABBLEでは、事業拡大にともない新たな仲間を募集中。
飲食店事業、広告事業ともに中核を担っていただける人材を探しています。一緒に飲食店の未来を作っていきませんか?
※詳細は企業へ直接お問い合わせください。
店舗情報
店名: 幻の和牛と三崎港直送鮮魚の居酒屋 モルゲン 池袋西口店
営業時間:【月〜金】 18:00〜23:00
【土日祝】 17:00〜23:00
※祝前日は、各曜日の営業時間をご参考ください。
住所:東京都豊島区池袋2-41-2 葉山ビル 8F
公式Instagram: https://www.instagram.com/morgen_ikebukuro/
企業情報
会社名:株式会社STABBLE(スタブル)
住所:東京都品川区北品川5丁目9-42 クレール御殿山501
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