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HACCP義務化で飲食店はどうなる?具体的対処法を詳しく解説!

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画像出典:HACCP認証協会

HACCP(ハサップ)が義務化された、ということを知っていても「実際に何をしたらいいのか分からない」「そもそもHACCPが何なのか知らない」という人は多いのではないでしょうか。

でも心配しなくても大丈夫。HACCPをスムーズに導入できるように厚生労働省や保健所が資料の提供・相談会の実施など支援をしています。これらを活用してお客さまが安心して食事ができる飲食店を作り、衛生管理を利用して集客増を目指していきましょう。

また導入は衛生管理の知識がある人でしたら難しくありません。

この記事では、HACCPとは何なのかという基本的な事から、飲食店への影響・実際の導入の仕方などを解説します。HACCPについて何も知らないという方でも衛生管理の大枠を理解できるようになっていますので、ぜひ参考にしてください。

HACCPとは

まずはHACCPとは何なのか?ということを解説します。まずは大枠を捉えていきましょう。

HACCPとは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの頭文字を合わせたもので、世界各国で採用されている食品の衛生管理の手法のことです。分かりやすくすると「危害要因を分析して、重要な点を管理する」という意味になります。

1993年、食品の国際基準を作るコーデックス委員会によりHACCPが示され、先進諸国を中心に世界各国に広まりました。

日本でのHACCPの導入

日本では食品衛生法の改正により、2020年6月から義務化されました。

夫婦で経営されているような小規模な飲食店も義務化の対象ですので、早めに導入に向けて動きましょう。ただし1年間はHACCPの導入を進める経過期間が設定されています。

経過期間が終了するまではHACCPを導入していなくても行政処分は受けません。2021年6月から完全実施となるので、遅くともそれまでには導入をするようにしましょう。

なぜ導入が必要なのか

「HACCPが義務化されるから導入する」という単純な話ではありません。国の政策により衛生管理の底上げがされるのですから、一般消費者の衛生管理の意識にも当然影響が出ます。

また、諸外国では多くがHACCPを導入しています。日本の衛生管理が遅れれば食品の輸出にも影響が出てきます。数年後にはHACCPをしっかりと実施していない飲食店は生き残れない時代になるでしょう。

諸外国の導入状況

日本はしっかりと衛生管理がされていて清潔な国、という印象がありますよね。しかしHACCPの導入に関しては、決して進んでいるとは言えません。欧米などの先進諸国では何年も前からHACCPを導入しており、日本より厳しい衛生管理がされています。

例えばアメリカでは1997年から州を越えて取引される一部の食品について、HACCPによる衛生管理を義務化しています。また、EUでは一次生産を除く全ての食品業者に、HACCPの概念を取り入れた衛生管理が2006年に義務付けられています。その他にもカナダ・オーストラリア・韓国・台湾などで、多くの食品に対してHACCPが義務付けられています。

一般消費者の意識の変化

一般的な日本人の衛生管理に対する意識は年々高まる傾向にありますが、HACCPの義務化によりさらに顕著になるでしょう。HACCPによる衛生管理が出来ていることが当たり前。衛生管理が緩い飲食店は客が入らなくなり淘汰されていきます。

義務化されたから導入するという意識ではなく、店の衛生管理を大幅に前進させるために導入するという意識を持ちましょう。

HACCP義務化による飲食店への影響は?

「今まで衛生管理に力を入れていなかったから何をしたらいいか分からない」という方でも心配はいりません。

飲食店に義務化されるのは「簡易的なHACCP」。少し手間はかかりますが、衛生管理の初心者でも導入することができます。

小規模な飲食店が導入するのは「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」

HACCPを導入するには7原則12手順という決められた方法で行わなくてはなりません。しかし、かなりの知識と手間を必要としますので小規模な飲食店にまで一律に義務化するのは現実的ではありません。

そのため小規模な事業は「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」という簡易化された衛生管理を取り入れることになりました。

飲食店への負担は増える

「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」は簡易化された衛生管理の手法ですが、それでも負担は確実に増えます。

HACCPの考え方とは何なのか。それは一般衛生管理を土台とした「記録」と「改善」です。衛生管理した内容を必ず記録に残して、その結果をもとに日々改善を行っていくのです。

これは経営者だけがやることではなく、全従業員と意識を統一しなくてはなりません。そのため、計画の策定・従業員への教育などの手間が増えることになります。

具体的に何をどのように対処する必要がある?

HACCPの考えを取り入れた衛生管理は下記のように進めます。

  1. 一般衛生管理に沿って衛生管理計画書を作成する
  2. 重要管理ポイントを設定する
  3. 衛生管理を実施して記録する
  4. 記録をもとに改善を行う

公益財団法人日本衛生協会が飲食店向けに手引書を発表していますので、こちらの内容に沿って導入しましょう。

下記に 1~4の項目について解説をしていきます。

1. 一般衛生管理(HACCPの基礎となる調理環境の衛生管理)に沿って衛生管理計画書を作成する

HACCPを導入する前提条件として、「一般衛生管理」が行われている必要があります。

下記の図はコーネル大学のロバート・ゲラバーニ教授が提言した「食品安全ピラミッド」です。ピラミッドの土台には「食品の温度管理や洗浄」と「殺菌」といった一般衛生管理の項目が並んでいます。一般衛生管理という土台が無いと、HACCPは機能しないということを表しています。

HACCPは食品ごとに安全を確保するシステムであることに対し、一般衛生管理は店舗全体の安全を確保するための取組です。

一般衛生管理は「7S」が適切に実施されている必要があります。

 整理、整頓

店舗が煩雑な状態になっていると、作業効率が落ちるだけではなく清掃、洗浄や殺菌も十分に行えなくなります。

 清掃、洗浄

ゴミやホコリがない状態にしましょう。汚れは洗剤などを用いて綺麗にします。

 殺菌

微生物汚染源を「殺菌」「除去」「増殖させない」

 躾(しつけ)

整理や整頓、洗浄、殺菌などを従業員に守らせるように教育する

 清潔

整理、整頓、清掃、洗浄、殺菌が適切に実施され、躾により維持されている状態

上記が一般衛生管理の7Sです。

HACCPの導入にはこれらが実施されている必要があります。具体的な管理ポイントは手引書を参考にしましょう。

2. 重要管理ポイントの管理(主に調理工程の衛生管理)

一般衛生管理ができるようになったら、いよいよHACCPの仕組み作りに入ります。

原材料の受け入れから料理の提供までには、いろいろな調理工程があります。食中毒防止のために特に「危険な点を分析(HA)」して、「重要管理ポイント(CCP)」を設定しましょう。重要管理ポイントは、何があっても守り抜かなくてはならない大事な基準です。

食中毒の多くは食材に付着した微生物により起こります。そのため微生物をいかに増やさないか、死滅させるかという点が重要管理ポイントとなることが多いです。

保管や加熱の温度が重要になるので、食品を3つのグループに分けて温度管理をします。

 第1グループ:加熱しない料理(サラダ、刺身など)

加熱をしないため、食材についている微生物を殺菌することができない。微生物が増殖しない温度帯で管理する必要がある。

 第2グループ:加熱して提供する料理(肉料理、焼き魚など)

十分に加熱をすれば微生物は死滅する。食材の中心温度を75℃以上で1分以上加熱したことを確認する。

 第3グループ:加熱調理後冷却し再加熱、または加熱後冷却する料理(スープ、カレーなど)

加熱した食品は微生物が増殖しないように常温には置かない。再加熱するときは、微生物が死滅するようにしっかりと加熱する。

食品の加熱や保管については、厚生労働省が作成した「大量調理施設衛生管理マニュアル」に詳しく載っているので参考にしてください。

3, 4. 計画した衛生管理を実施・記録する

一般衛生管理や重要管理ポイントについて定めた項目を、毎日記録に残していきましょう。問題が発生した場合は、必ず内容をメモしておきます。

一定期間、計画に沿って衛生管理を実施したら、記録を見直して改善点を検討します。改善点があった場合は、次回からの衛生管理に反映させましょう。

まとめ

HACCPの概要と導入の流れはイメージできたでしょうか。導入の流れを見ていくと、これまで一般衛生管理を行ってきた飲食店はさほど大変なことではないと感じていただけたでしょう。逆にこれまで衛生管理にあまり注力できていなかった店舗は、自店の衛生管理を強化するいい機会だと思い少しづつ導入していきましょう。

東京都食品衛生マイスターなど、地方自治体が独自でHACCPの認証している地域もあります。お客さまに対してのアピールにもなりますので、HACCPを導入できたらぜひトライしてみましょう。

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