現在ビジネスの間で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉をよく耳にするようになりました。「DX(デジタルトランスフォーメーション)」とは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念である。と2004年にスウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマンが提唱したとされています。より、噛み砕いていうと「データやテクノロジーを活用し、ビジネスモデルを変革、新しい価値を提供する」ことになります。
飲食業界の例でいうと、事前注文・決済が可能になる「モバイルオーダー」や手軽にオンラインショップを作成しECが可能になった「BASE」などのサービスがイメージされます。
今回こちらの記事では、飲食店の店舗DX(デジタルトランスフォーメーション)のきっかけになるよう無料で使える飲食店におすすめの業務効率化ITツール・アプリのご紹介をさせて頂きます。
①集客(グルメサイト)
飲食店の売上向上に必要不可欠なツールの1つになります。有料のグルメサイトが多い中、無料で店舖掲載が可能になるグルメサイトをご紹介します。
食べログ
引用元:https://owner.tabelog.com/owner_info/entry_flow?lid=login_free
日本で最も有名なグルメサイトの1つ。無料で店舖登録を行い、コース・メニュー情報などを掲載することが可能になります。ユーザーからの点数評価、口コミがあり、お店選びの参考になるサイトになります。販促予算があまり取れない場合はまず、食べログの無料登録からスタートし、軌道に乗った際には食べログの有料掲載を行って行くのがまずはおすすめです。
Retty
引用元:https://retty.me/campaign/omise/
日本最大級の実名型グルメサービスになります。2020年に運営企業が上場し、今後もグルメ情報サイトとしての拡大が見込めるサービスです。サイトの特徴は実名ユーザーがお店のおすすめポイントなどのレビューをしてくれるということで、店舖にとってポジティブな口コミが多く、食べログとは異なる口コミ情報サイトとしてユーザーに利用されています。こちらも、基本は有料掲載になりますが、無料での店舖登録も行っており、店舖情報を加えたページを持つことが可能になります。
一休
成果報酬型グルメサイト。予約されたコースプランの費用に対して手数料が取られるサービスになります。手数料はおよそコース金額の8%。ホテルレストランを中心に高単価のお店掲載が特徴のグルメサイトになります。完全無料での掲載ではありませんが、成果報酬型サービスのため、ご紹介しました。注意点としては掲載に審査が必要になるため、事前に掲載可能かの確認が必要になります。
記念日や接待に最適な厳選レストランが最大53%OFF!24時間オンライン予約可能!
※補足
2020年からホットペッパーグルメ・ヒトサラでは成果報酬型プランの提供がスタートしました。こちらは、基本掲載費無料になり、ネット予約が入った場合にのみ課金されるプランになります。(1名ネット予約に対して200円(ポイント)手数料が発生します)コロナ禍において固定費では利用ハードルが高まってしまいますが、成果報酬型であれば、までご利用してことがない店舖においては掲載を試す良い機会になるかと思います。
②ローカル検索
グルメサイトと合わせて、集客に必須なツールです。近年、GoogleやYahoo!のマップから店舖情報を確認するユーザーアクションが増え、マップ上でも店舖情報を露出することが重要になっています。無料登録できるサービスのため、必ず店舖情報が登録されているか確認しましょう。
Googleビジネスプロフィール
引用元:https://www.google.com/intl/ja_jp/business/
Googleマップに連動し、Google検索エンジン上で店舖情報を無料で掲載することができるサービスです。ホームページ作成機能、投稿機能、口コミ掲載機能、写真掲載など店舖に関する様々な機能が充実しています。近年、無料で店舖情報を掲載できるサービスとして注目され、現在集客に活用するお店が大変増えています。このサービスが必ず利用することをおすすめ致します。
Yahoo!ロコ
引用元:https://loco.yahoo.co.jp/business/top/?sc_e=ols_loco_top_footer_yplace
Yahoo!japanが提供する店舖のローカル情報サービス。Yahoo!japan上に店舖情報を無料掲載することができます。またネット予約機能もあり、集客サービスを低コストで利用できます。
③ホームページ作成
店舖独自の魅力を伝えるために効果的なWEBサイトを作成するツールです。グルメサイトに掲載している店舖が多いものの、公式ホームページを持たない店舖も多いかと思います。近年、店舖のブランド作りが必要となる中、店舖の世界感を自由に表現できるホームページを差別化の武器として活用するのも良いかと思います。また、近年のグルメサイトはネット予約人数に合わせた従量課金制が設けられているため、自社ホームページと予約台帳を活用して従量課金を削減することも可能になります。
favy
引用元:https://info.favy.jp/pg/LP03.html
グルメメディア「favy」に無料掲載が可能になります。また同時に無料ホームページ作成、SNS連動もできます。飲食店向けに特化した無料ホームページのため、初めてホームページを開設しようとお考えの飲食店にはおすすめです。
ペライチ
テンプレートを選ぶことで簡単にホームページが作成できるサービスになります。無料でページ作成ができ、飲食店に限らず様々なビジネスをされている事業主にも利用しやすいホームページになります。
※補足(Googleビジネスプロフィール)
引用元:https://www.google.com/intl/ja_jp/business/website-builder/
Googleビジネスプロフィール内にもホームページ作成機能があります。こちらはも無料から簡単に作成でき、かつGoolgeマイビジネスの情報、投稿機能などと連携しており、一括で管理可能になります。複数のサイトを管理するのが難しいと思われる方は、こちらをホームページがわりに活用するのも選択肢の1つになるかと思います。
④POSレジ(売上管理)※無料POSレジ
近年、タブレットにアプリをインストールして使用できるPOSレジアプリが増加しました。これまで初期費用としてレジ導入は大きな費用でしたが、無料アプリで十分な機能があり、レジ導入のハードルが下がりました。また、POSレジ連携のサービスも多数あり、そのサービスを店舖に合わせて連携させることでより効率的な店舖経営が行いやすくなりました。まずは無料POSレジアプリの使用から初めて見ると良いかと思います。
Airレジ
0円から利用可能なPOSレジアプリです。リクルートがサービスを提供しており、利用店舖数国内NO.1と言われています。シンプルでとても使いやすいUIになっており、飲食店のみならず、様々な中小個人店舖に導入されています。また、Airシリーズと呼ばれる、店舖運営に役立つサービスを複数提供しており、低コストで店舖運営に必要なサービスを受けられます。
スマレジ
こちらも0円から利用可能なPOSレジになります。店舖運営に必要な機能を0円から提供し、店舖に必要な機能を有料で追加することが可能です。Airレジとはまた異なるサービスとの連携が可能になっており、店舖で利用されている、または利用する予定のサービスとの相性で検討されるのが良いかと思います。
⑤予約管理・台帳
飲食店のネット予約が定着した昨今、ネット予約のための席在庫管理と顧客管理が必要になりました。現在ではほとんどのお店が何かしらの予約台帳アプリを使用しているかと思います。今後さらにデータを活用したビジネスの時代になることを考えると今のうちから予約台帳利用と顧客管理を行い、常連客の定着に繋げられると店舖の重要な資産になるかと思います。
レストランボード
引用元:https://airregi.jp/restaurant-board/
リクルートが提供する0円から利用できる予約台帳アプリです。有料で提供している予約台帳アプリが多い中、無料で提供され、かつホットペッパーグルメとの連携もあるため、飲食店には使いやすいアプリになります。無料アプリではあるものの、有料の予約台帳アプリと変わらない機能を持ちます。予約台帳アプリを初めて導入する店舖におすすめのサービスです。
⑥CRM(顧客管理)
店舖に来店されたお客様の情報を保管することで、次回の再来店アクションを促しやすくなります。LINEは「友だち追加」でベンチマークは予約台帳でストックした来店済のお客様へのメッセージ配信が可能になります。
LINE公式アカウント
引用元:https://www.linebiz.com/jp/entry/
LINEアプリと同じようなコミュニケーションをビジネスでも可能にしたマーケティングツールになります。友達追加(顧客情報の取得)、メッセージ配信(DM)、ショップカード(ポイントカード)、チャット機能などがあり、店舖のお客様と親しみのあるコミュニケーションを実現することが可能になります。無料でほとんどの機能が活用できるため、将来的に常連のお客様を作り、ファンを増やしたいと考えている店舖にとっておすすめのサービスになります。
ベンチマーク
引用元:https://www.benchmarkemail.com/jp/about-us/
簡単にHTMLメールをデザインし、配信できるメールマーケティングサービスです。グローバルに展開しているサービスです。予約台帳との連携または出力したCSVデータを活用し、顧客にDMを無料で配信することができます。配信数が増加することで、費用がかかりますが、月250通配信のトライアルプランは無料になりますので、試してみると良いかと思います。
⑦シフト管理・勤怠管理
店舖運営の中でシフト管理は重要な作業の1つになります。しかし、デジタルテクノロジーを活用し、より素早くシフト表を作成することが可能になりました。POSレジとの連携により、PL上の人件費などがより詳細に把握できることになります。
下記サービスは業界的にメジャーのサービスになりますが、ただ、初期費用無料などで導入できるものの、その後有料契約になってしまうサービスが多いため注意が必要になります。
Airシフト
リクルートが提供するシフト管理アプリになります。エアレジを使用している場合は連携でき、勤怠管理から人件費の管理まで様々な管理が可能になります。
ジョブカン
勤怠管理、労務管理サービスです。主要な勤怠管理サービスの1つで、無料トライアルも可能になっています。
スマレジタイムカード
引用元:https://timecard.smaregi.jp
スマレジ社が提供している勤怠管理アプリです。スマレジを利用している店舖でシフト管理をしたいと考えている場合に利用すると良いです。
⑧電子メニュー
店舖に設置したQRコードを読み取ることで、お客様のスマホでお店のメニューを見ることができるサービスになります。メニューを作成し、見せることは無料で提供しているサービスがありますので、ご紹介致します。
スマートメニュー
引用元:https://smartmenu.sarah30.com
国内最大級のメニューに対しての口コミを集めているグルメコミュニティアプリを提供する「SARAH」が運営するメニュー電子化サービス。
エクスメニュー
完全無料の電子メニュー作成サービスです。
⑨求人募集(求人用ホームページ)
0円から求人サイトを作成できるサービスです。ページを簡単に作成し、募集要項を作成することで、indeedへの掲載も可能になります。求人サイトを用意したいと考えている店舖には簡単に使いやすいサービスかと思います。
ジョブオプ
indeedへ掲載ができるリクルートが提供している無料採用支援ツールになります。
エンゲージ
エンジャパンの提供の無料採用支援ツールです。
⑩コミュニケーションツール(無料)
飲食店ではスタッフ間でLINEを活用していることが多いかと思います。しかしながら、LINEを使うメリットとして誰も使用しているため、利用しやすい一方で、仕事とプライベートが混雑してしまうことや、タイムラインを流して見てしまい見逃しやすい特徴もあります。そこで、仕事とビジネスのチャットを分けて行いたい店舖向けにおすすめのビジネスチャットサービスを2点ご紹介致します。
チャットワーク
引用元:https://go.chatwork.com/ja/
国内利用者数No1のビジネスチャットツールです。累計14グループチャットの作成が可能になります。国産チャットツールということで、日本人に使いやすいUIUXになっている印象です。
slack
引用元:https://slack.com/intl/ja-jp/
世界的に利用されているビジネスチャットツールです。ユーザー数が多く、様々な業界で利用され、他サービスの連携も充実しています。
まとめ
今回、飲食店経営に活用できる無料サービス・無料アプリの紹介をさせて頂きました。無料トライアルを含めるとさらに多くのサービスがあると思いますが、今回は厳選したサービスをご紹介しました。
今後、飲食業界のビジネスモデルの見直しをする必要があり、特にテクノロジーを活用した生産性向上による売上アップと効率化による利益率アップが必要です。そのためのきっかけとして、店舖運営に役立つサービスを厳選していく必要があります。
今回の記事をきっかけに、店舖運営の改善につながるサービスを試して頂き、ぜひ飲食店DX推進の一歩にして頂ければ幸いです。
今後もhibanaが注目するサービスやアプリはどんどん紹介していきたいと思いますので、ぜひチェックしてみてください。