2018年の飲食ビジネスの大きな流れとして注目されているのは『ロカボ』です。炭水化物の摂取を抑制することを指します。また炭水化物抜きダイエットなどのニーズを受け止めた飲食店なども2017年に引き続き活気づくことが予想されます。
【ロカボとは?】
「おいしく楽しく適正糖質」。糖質は三大栄養素の「炭水化物」に含まれていて、血糖値をあげる原因になっています。適正な糖質摂取を心がけることで血糖値上昇を抑えることができます。※引用:https://locabo.net/
糖質の過剰摂取は肥満の原因にもなります。「ロカボ」という考え方をもとに、極端な糖質抜きではなく、おいしく楽しく適正糖質を摂取することを継続することでダイエットにもなると言われています。そのため、現代人の「健康」と「おいしさ」を追求するニーズにマッチし、注目されていると考えられます。
「ロカボ」を意識した店舗もあれば、意識したわけでなく、お客様のニーズを吸い上げた結果、低糖質なメニュー提供に繋がった例もあります。ここでは、そのようなロカボに関連する飲食店の例をご紹介いたします。
■ラーメン店「一風堂」の『白丸とんこつ豆腐』
力の源ホールディングスのとんこつラーメン店「一風堂」では2016年から定番ラーメンの「白丸も元味」の面を豆腐に変更した「白丸とんこつ豆腐」を限定店舗で販売し好評を得ました。こちらの商品はロカボを意識したものではなく、新しい味への挑戦のため開発した商品と言われています。麺を使用せずに、ラーメンの美味しさを伝えることで、新しい顧客を獲得へつながると可能性もあります。
■すかいらーくのしゃぶしゃぶ食べ放題「しゃぶ葉」
こちらの店舗の特徴は、低価格ながら「野菜バー」や「タレバー」を充実させ、飽きずに野菜が食べられる。糖質制限にも一役買うと好評で、しゃぶしゃぶ業態ながら夏場でも客足が落ちずに、出店数を増やしているそうです。価格は店舗によって異なりますが、ランチは1199円、ディナーは1599円からの予算で肉、野菜、デザートなどが食べ放題で利用できます。肉の種類はコースによって変化しますが、5種類のしゃぶしゃぶスープ、約20種類の野菜バー、5種類以上のタレバー、10種類以上の薬味バーの組み合わせで、自分の好みにあった鍋が楽しめます。特に午後4時まで利用できるランチがリーズナブルな価格で楽しめます。
■その他企業のロカボメニュー
<すき家>ロカボ牛麺(低糖質のこんにゃく麺使用)
<ローソン>ロカボマーク商品(ブランパンなど)
どちらの商品も低糖質を考えた「健康」を意識した商品になっています。
【今後の展望・可能性】
現代人の食事において、また特に日本人の食に関しては、「健康」「安全」「満足」といったキーワードは欠かせなくなっています。これまでは、このキーワードの何かがかけてしまうことが多くありましたが、最新の研究や技術によって、常に商品は進化し、消費者の満足いく商品が続々とうまれています。しかし、人の好みも常に変化しているため、現状に満足せず、常にお客様のニーズに合わせた商品開発がもっとも重要になるかと思います。ヒット商品が生まれる仕組みはいたってシンプルで、お客様に常に向き合うことだと改めて感じております。