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渋谷駅から徒歩8分。にぎわいの中心から少し離れた桜丘エリアの地下に、これまでの「立ち飲み」のイメージを少し変えてくれる一軒が誕生しました。
2026年9月26日にオープンした「Higgledy Piggledy(ヒグルディ ピグルディ)」です。
ナチュラルワインと焼酎、ジャンルレスな小皿料理、そして作家が手掛ける器。料理人が考える一皿のストーリーと、造り手の想いが込められた酒をつなぎ、一人ひとりに新しいペアリングを提案してくれます。
運営するのは、渋谷で「大人気(おとなげ)」「嚔(アチュー)」などを展開する株式会社PEOPLE TASTE。
気軽に立ち寄れる酒場でありながら、料理や酒を深く知れば知るほど、新しい発見がある。そんな“飲食の楽しさを掘り下げる立ち飲み”を取材しました。
- 「ごちゃ混ぜ」だからこそ面白い。Higgledy Piggledyとは
- PEOPLE TASTEのメンバーが作り上げた“集大成”であり、新たな挑戦
- 階段を下りた先に広がる、Higgledy Piggledyの世界
- 主役は焼酎とナチュラルワイン。造り手のストーリーまで味わう
- 「酒が進む、小さなご馳走」。ジャンルレスな小皿料理
- 「とりあえずあて盛りで」って言わせたい(5種)
- 豚と竹炭のテリーヌ
- いちじくとレバーのタルト
- エビマンドゥグリーンカレー
- 料理を完成させる、作家ものの「器」
- 「料理×酒×器×人」が生み出す、新しい立ち飲み体験
- 渋谷から、これからも「新しいもの」を発信する
- まとめ|渋谷で「知らなかったおいしさ」に出会う立ち飲み
- 店舗情報
「ごちゃ混ぜ」だからこそ面白い。Higgledy Piggledyとは

「Higgledy Piggledy」とは、英語で「ごちゃ混ぜ」「支離滅裂」といった意味を持つ言葉です。
一見するとバラバラに見えるものが、一つの空間に集まることで不思議とまとまっていく。型にはまらず、雑多でありながら、そこにはしっかりとした芯がある。
そんな店名を象徴するように、店内にはさまざまな要素が共存しています。

焼酎とナチュラルワイン。ジャンルに縛られない小皿料理。沖縄と埼玉の作家が手掛ける器。そして、カウンターを囲んで料理人やスタッフと会話を楽しむ立ち飲みというスタイル。
一つひとつに個性がありながら、それらが組み合わさることで「Higgledy Piggledy」という一つの世界観をつくり出しています。
PEOPLE TASTEのメンバーが作り上げた“集大成”であり、新たな挑戦

Higgledy Piggledyが誕生した場所は、同社が運営していたフレンチビストロ「C’est ouf(セウフ)」の跡地です。
C’est oufで腕を振るってきた熊谷友宏シェフが、2026年10月にコーススタイルのフレンチ「Énoïa(エノア)」をオープン予定であることから、その場所を引き継ぐ形で新店舗がスタートしました。
今回の店舗づくりで特徴的なのが、PEOPLE TASTEの店長クラスのメンバーが集まり、それぞれの専門知識や経験を持ち寄ってつくり上げたことです。
これまで同社が酒場を運営するなかで蓄積してきた料理、酒、接客、店舗づくりの経験を集約。その意味では、Higgledy Piggledyは一つの“集大成”ともいえる店舗です。
一方で、これまで同社がそれぞれに強みを磨いてきた焼酎とナチュラルワインを、一つの店で本格的に提案するのは初めての試みだといいます。
積み重ねてきた経験を生かしながら、まだやったことのないことに挑む。
Higgledy Piggledyには、そんな攻めの姿勢も感じられます。
階段を下りた先に広がる、Higgledy Piggledyの世界

店舗があるのは、東京都渋谷区桜丘。渋谷駅から徒歩8分、神泉駅から徒歩6分ほどの場所です。
渋谷の中心部から少し離れた比較的落ち着いたエリアにあり、店舗は建物の地下1階。
階段を下りていくと、地下から店のにぎわいがじわりと伝わってきます。
店内は、オープンキッチンを囲むように立ち飲みカウンターを設けたスタイル。約15坪、20名ほどのコンパクトな空間です。
内観そのものはシンプルですが、その余白を埋めているのが、カウンターの向こうで料理を仕上げるスタッフの動き、グラスに注がれる酒、料理を待つ人たちの会話です。
料理、お酒、そして人。
それらが重なり合うことで、この店ならではの空気が生まれていきます。
主役は焼酎とナチュラルワイン。造り手のストーリーまで味わう

Higgledy Piggledyでぜひ注目したいのが、焼酎とナチュラルワインです。
ナチュラルワインは産地だけにとらわれず、造り手の哲学やワインそのものの個性を見ながらセレクト。グラス900円から楽しめます。

焼酎は、実際に蔵元を訪問し、造り手との対話を重ねながら選定したものを中心にラインナップ。水割り、ソーダ割り、ストレート、ロック、前割など、それぞれの銘柄に合わせた飲み方を楽しめます。価格は800円からです。
魅力は、単に珍しい酒が並んでいることだけではありません。
「なぜこのお酒なのか」
「どんな人が造っているのか」
「なぜこの料理に合わせるのか」
そんな背景までスタッフが伝えながら、料理に合わせた一杯を提案してくれます。

知らなかった銘柄との出会いも、この店で過ごす時間の一部。
料理と酒、それぞれのストーリーを知ったうえでペアリングする。
Higgledy Piggledyならではの楽しみ方です。
「酒が進む、小さなご馳走」。ジャンルレスな小皿料理

料理のコンセプトは、「酒が進む、小さなご馳走」。
約14〜15品のジャンルレスな小皿料理を用意し、700〜800円台を中心に構成されています。
料理を実際に味わって印象に残ったのは、単に「焼酎に合う料理」「ワインに合う料理」と分類されていないことです。
食材の組み合わせや調理方法にも自由な発想があり、それぞれの料理に料理人の意図やストーリーがあります。
そして、その一皿にスタッフが酒を提案することで、料理単体では見えなかった新しい表情が現れます。
ここからは、取材時に味わったおすすめメニューをご紹介します。
「とりあえずあて盛りで」って言わせたい(5種)

まず注文したいのが、ユニークなネーミングも印象的な“「とりあえずあて盛りで」って言わせたい(5種)”。
さまざまなジャンルの前菜を一皿に盛り合わせた、目にも鮮やかなメニューです。
一品ずつ異なる味わいや食感が楽しめるため、最初の一杯とともに少しずつつまむのにもぴったり。
取材時には、芋焼酎「白錫」と黒糖焼酎「琥珀」を合わせていただきました。


料理を一つ味わい、焼酎をひと口。そして別の料理へ。
一皿の中でもさまざまな組み合わせを試せるため、Higgledy Piggledyの楽しみ方を知る“入口”にもなりそうです。
豚と竹炭のテリーヌ

黒いビジュアルが目を引く「豚と竹炭のテリーヌ」。
豚タンの食感と旨みを生かした一品で、噛むほどに肉の味わいが広がります。
ここでもスタッフにおすすめのワインを提案してもらい、ペアリングを楽しみました。

料理だけを食べてもおいしい。しかし、そこにワインが加わることで、味の印象がまた変化していきます。
料理の背景を聞き、それに合わせた酒を知り、実際に一緒に味わってみる。
「料理を注文する」だけでは終わらない体験が、この店にはあります。
いちじくとレバーのタルト

甘みと濃厚さのコントラストが印象的だったのが、「いちじくとレバーのタルト」です。
いちじくのみずみずしい甘さに、濃厚なレバーペースト。そこへタルト生地の食感が重なり、口に運ぶたびに異なる要素が現れます。


取材時には、お茶割りのために造られたというユニークなコンセプトの焼酎と白ワインを提案していただきました。
「レバーにはこの酒」と一方向に決めつけるのではなく、異なるアプローチからペアリングを楽しめるのも面白いところ。
一つの料理から、次々と新しい発見が広がっていきます。
エビマンドゥグリーンカレー

店名の「ごちゃ混ぜ」という世界観を料理からも感じさせてくれたのが、「エビマンドゥグリーンカレー」です。
エビ入りの蒸し餃子に、グリーンカレーを組み合わせた一皿。
もちっとした皮に包まれたジューシーなエビの旨みと、ココナッツの甘い香り、そして後から追いかけてくるスパイシーな辛さ。
アジアの異なる食文化を一皿にまとめながら、違和感なく一つの料理として成立させています。
「これは何料理なのだろう」と考えるよりも、まず食べてみたくなる。
そんな自由さこそ、Higgledy Piggledyらしさなのかもしれません。
料理を完成させる、作家ものの「器」

Higgledy Piggledyでは、料理や酒だけでなく、料理を盛り付ける器にもこだわっています。
主に使用しているのは、2人の作家による作品です。
一人は、沖縄の「深貝工房」を構える深貝公拓氏。やちむんの伝統技法を用いた一点ものの器を制作しています。
もう一人は、埼玉県ときがわ町「弓立窯」の山本一仁氏。土地や自然に寄り添いながら生み出される手仕事の器が料理を引き立てます。
これまで同社では、料理や酒を中心に店舗の個性を磨いてきましたが、今回はこれまで以上に器へ目を向けたといいます。

料理人が考えた一皿を、職人が手掛けた器に盛り付ける。
味だけでなく、目の前に置かれた瞬間から料理を楽しませてくれることも、この店の魅力です。
料理人、酒の造り手、器の作家。異なる分野の“つくり手”の仕事が、一つのカウンターの上でつながっていきます。
「料理×酒×器×人」が生み出す、新しい立ち飲み体験

Higgledy Piggledyを取材して感じたのは、ここが単に「焼酎とナチュラルワインがおいしい立ち飲み」ではないということです。
料理には料理人のストーリーがあり、酒には造り手の哲学があり、器には作家の手仕事があります。
そして、それらをつなぐのが店のスタッフです。

「この料理には、ぜひこれを合わせてみてください」
そんな提案から、自分では選ばなかったであろう一杯に出会う。
初めて聞く焼酎を飲み、知らなかったワインを知り、見たことのない組み合わせの料理を味わう。
味わえば味わうほど、次の発見が待っている。
そこに、この店ならではの面白さがあります。
お酒に詳しい人はもちろん、「焼酎はいつも同じものを選んでしまう」「ナチュラルワインに興味はあるけれど、何を飲めばいいかわからない」という人にも、新しい扉を開いてくれる一軒になりそうです。
渋谷から、これからも「新しいもの」を発信する

取材時、株式会社PEOPLE TASTEのオーナー・砂田氏に今後の展望について話を伺いました。
現時点では具体的な新規出店計画はないものの、今後出店する場合も、渋谷を中心としたドミナント展開になる可能性があるといいます。
そのうえで大切にしているのが、「チームメンバーの成長」と「新しいものを発信していくスタイル」です。
Higgledy Piggledyも、まさにその考え方を体現した店舗といえるでしょう。
メンバーが経験を積み、新しい挑戦ができるタイミングが訪れたとき、それが次の店につながっていく。
流行が次々と生まれる渋谷という街で、これからどのような店が生まれていくのか。その動きにも注目です。
まとめ|渋谷で「知らなかったおいしさ」に出会う立ち飲み

焼酎とナチュラルワイン。
ジャンルレスな小皿料理。
作家がつくる器。
そして、それぞれの背景を伝えながら最高の組み合わせを提案するスタッフ。
「Higgledy Piggledy」という店名の通り、一見異なる要素が“ごちゃ混ぜ”になりながら、不思議なほど一つの世界としてまとまっています。
料理を一品注文して終わるのではなく、そこから「次は何を合わせよう」と楽しみが広がっていく。
知らない酒に出会い、料理との組み合わせに驚き、また次の一皿を食べてみたくなる。

料理とお酒を味わうたびに、新しい発見がある立ち飲み。
渋谷・桜丘エリアでお酒を楽しみたい方はもちろん、いつもとは少し違う飲食体験を探している方にも訪れてほしい一軒です。
スタッフにおすすめのペアリングを尋ねながら、自分だけの「料理×酒」の組み合わせを見つけてみてはいかがでしょうか。
店舗情報

店舗名
Higgledy Piggledy(ヒグルディ ピグルディ)
業態
立ち飲み
所在地
東京都渋谷区桜丘30-8 Shibuyahills B1F
アクセス
渋谷駅から徒歩8分
神泉駅から徒歩6分
営業時間
15:00〜24:00
規模
約15坪・20名ほど
客単価
4,000〜5,000円
グランドオープン
2026年9月26日
Instagram:https://www.instagram.com/higgledy_piggledy_tokyo/
Google:https://share.google/gTVJfZDNKSwUJQlFJ
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