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飲食業界では、SNSの普及やスマートフォンの高性能化が進み、動画マーケティングの重要性が急速に高まっています。InstagramやTikTok、YouTubeなどでは短尺動画が主流となり、お店の魅力を数十秒で伝えることが可能です。しかし、お店の何をどう撮ればより良い動画を届けられるのか、頭を悩ませてしまいますよね。
今回は、「動画マーケティングにおいてどんな動画を制作するべきか?」という観点から、効果的な動画バリエーションを4つ紹介。また、参考になる動画事例も解説していきます。

動画マーケティングがもたらす価値

動画マーケティングでは、どんな効果を向上させることができるのでしょうか。
ブランドイメージの向上
動画マーケティングは、商品だけでなくブランドやコンセプトなどについても伝えられます。
「どんな想いでブランドを作ったのか」「どんなこだわり商品なのか」というストーリーも、映像として強い印象を与えることが可能でブランドのファンを生み出す効果が高まります。
また、動画は視覚と聴覚を同時に刺激するため、ブランドメッセージを強く印象付け、視聴者の記憶に残りやすいという特長もあります。同時に感情を動かす表現やストーリーを加えれば、視聴者の共感や信頼関係を築きやすくなるでしょう。
拡散性の高さ
いまや、お店の認知度を高めるにはSNSによる拡散が欠かせません。
動画は視聴者と感情的なつながりを生み出しやすいという特長があります。視聴者は動画を見たことによって、その経験と感情を他人にも共感して欲しいという思いが生まれ、SNS上などで「シェア」という行動を起こしやすくなります。
面白いコンテンツを作ってシェアしてもらえば、認知拡大に効果的。飲食店側が撮影する数十秒の動画は、気軽にシェアできる点がメリットといえるでしょう。
飲食店が動画を活用するメリット/デメリット

動画を活用することで得られるメリット・デメリットはどのようなものがあるでしょうか。
メリット
視覚的な魅力で集客を促進できる
動画は静止画やテキストに比べ、視覚と聴覚の両方に訴えることができます。情報量が圧倒的に多く、視聴者の記憶に残りやすいというメリットがあります。
特にInstagramやTikTokなどのショート動画では、拡散力が高く、短期間で認知を広げることができます。例えば、季節限定メニューを動画で紹介すると、写真の投稿よりも再生回数が伸びやすく話題化しやすいです。
魅力ある動画を作成し、集客アップを目指しましょう。
お店の雰囲気を伝えやすくなる
動画は料理のシズル感(おいしそうが伝わる臨場感)、店内の雰囲気、BGMや接客の様子まで、直感的に伝えることができます。
具体的な動画の例として、
- 調理工程を見せる「ライブ感動画」
- ルームツアー風の店内ツアー動画
- スタッフ紹介で親近感を生む動画
例を参考に「行きたくなるお店」「行きやすいお店」を目指しましょう。
デメリット
制作に手間とコストがかかる
動画は写真より情報量が多い分、撮影や編集の工数も増えます。クオリティを意識しすぎると時間がかかってしまい、投稿の頻度が落ちてしまうケースもあります。
対策として以下のポイントがあげられます。
- 最初はスマホで撮影し、簡単な編集アプリ(CapCutやCanvaなど)を活用する
- 撮影のルールを決める。例えば、アングルやBGMをあらかじめ決めておく
対策をして、できるところから動画制作に取り組んでみましょう。
継続運用が難しい
動画マーケティングは、「1本作って終わり」では効果が出にくく、定期的な動画投稿が必要です。しかし、飲食店は日々の営業で精一杯というお店も多いため、更新が途絶えがちになってしまうというリスクがあります。
そこで対策方法を3つ紹介します。
①撮影する日をまとめて設定し、複数動画をストックしておく。
②投稿スケジュールを週1回や月2回など、無理のないペースで行う。
③誰かひとりで制作をするのではなく、スタッフ同士協力して動画を作成したり、撮影の人、編集の人など担当を決めておく。
無理せず動画マーケティングを取り入れ、少しずつ動画のクオリティも上げていきましょう。
「また見たくなる」動画バリエーション4選

どんな動画を撮ると視聴者に「また見たい!」と思われるのでしょうか。効果的な動画バリエーションを4つ紹介します。
“シズル感”満載のメニュー紹介動画
“シズル感”とは料理が出来上がる工程、湯気が立ち上がる瞬間、肉が焼ける音など「おいしそうが伝わる臨場感」のこと。“シズル感”を意識して撮影することで、視聴者の食欲を刺激することができます。
動画を撮影する際に大きく3つのポイントがあります。
| ポイント | |
| ①料理工程を見せる | プロの手さばきや丁寧な盛り付けは、それだけでエンタメ要素になる! |
| ②BGMやSEを活用 | 料理音や咀嚼音などを活用したASMR系動画も効果的。 |
| ③テキストでメニュー名やこだわりを補足 | テロップを挿入することで、情報の伝達力が高まる。 |
メニュー紹介動画はSNSでの投稿、店舗内のサイネージなどに最適。“シズル感”を意識して人気の動画を目指しましょう。
空間と雰囲気を伝える動画
初来店を検討しているお客様にとって、店舗の「雰囲気」は大きな決め手になります。
動画を通じて店の内観、座席の位置や照明の雰囲気だけでなく、音楽やスタッフの対応も動画にして伝えることが大切。「行ってみたい」「行きやすそう」など来店の心理的なハードルを下げることができます。
撮影時のポイントとして、
- オープン前の静かで自然光の入る時間帯に撮影
- ナレーションや字幕で案内
- 客層や利用シーンを想起させる
などがあげられます。
SNSでの動画用だけでなく、店舗の公式サイトや予約ページ、メディアへのアピールの効果もあります。
素敵な雰囲気の動画で、集客を狙いましょう。
ファンを生む「店主の想い・スタッフ紹介動画」
飲食店は単に「美味しい料理」を提供するだけでなく、「どんな人がどんな想いで店をやっているのか」という“物語”を伝えることがブランド力にもつながります。
店主の哲学、お店のこだわり、スタッフの笑顔など、人間的要素を盛り込むことで、共感を得やすくなります。ドキュメンタリー風に演出、あえて飾らないリアル感、SNSとの連動を意識するなどのポイントを抑えることが大切です。
YouTubeでのブランディングやスタッフ採用ページなどに最適。人間的要素を取り入れて動画を作成し、ファンを増やしましょう。
拡散されやすい“UGC風動画”
“UGC風動画”とはユーザー生成コンテンツのこと。お客様が撮影・投稿した写真や動画のことをいい、これらをうまく活用・再編集することでリアルな声を届けることができます。最近では、店舗側が「UGC風」の動画をあえて作成するケースも増えており、より“等身大の体験”として共感を呼ぶことができます。
“UGC風”動画の作成のポイントは大きく3つあります。
| ポイント | |
| ①お客様の声をそのまま使う | ナチュラルな反応が好印象 |
| ②「〇〇してみた」系フォーマットが有効 | 例)「このお店の一番人気メニューを食べてみた」 |
| ③ハッシュタグで誘導する | 例)#〇〇チャレンジ#今日のランチ〇〇 など |
ポイントを抑えてSNSでの拡散、プロモーションを狙い、お客様の共感を得る動画を目指しましょう。
参考にしたい!動画マーケティングの成功事例

動画のバリエーションを駆使し、成功している企業はどのような飲食店でしょうか。3つの企業と成功の秘訣を解説します。
スシロー
大手回転すしチェーン店の「スシロー」は、ホームページのトップを動画で伝えていることで、視覚的に「おいしそう」「行きたい」と思わせてくれます。
また、TikTokやYouTubeで、寿司のシズル感や期間限定メニューを短尺動画で発信しています。投稿頻度も高く、高い再生数を獲得しています。
人気のクリエイターやアニメキャラクターとのコラボ、トレンド音源の使用やテンポ良い編集で、若年層からの支持を得ています。特にコラボキャンペーンは、期間限定の開催なので「行かないと」という来店動機を創り出すことにも成功しているのです。
スシロー公式HP:https://www.akindo-sushiro.co.jp/
TikTok:https://www.tiktok.com/@akindosushiroco
焼肉きんぐ
焼肉きんぐは、肉を焼く音や煙などシズル感を重視した動画をメインにSNSを発信しています。食べ放題の楽しさやボリューム感を短尺動画でわかりやすく表現。ファミリー層・若年層の来店意欲を高め、SNS起点の集客に成功しています。
実際、TikTokを見ると、検索結果のトップには公式のアカウントの投稿ではなく、焼肉きんぐを利用した若者のアカウントの動画がトップにあがっています。公式の投稿だけでなく、インフルエンサーの力で、「行ってみたい」と思わせる体験訴求が強く、拡散力を高めています。
焼肉きんぐ公式HP:https://www.yakiniku-king.jp/
TikTok:https://www.tiktok.com/@yakiniku_king_official
丸亀製麺
丸亀製麺は、店内での製麺工程や茹でたてのうどんを中心とした動画を投稿。なかなか見ることができないうどんの麺作りの光景を、 TikTokで気軽に見ることができます。
ライブ感のあるうどんやてんぷらの調理方法やシズル感で「できたて」の価値を強調。職人性や安心感を伝えることで、ブランドへの信頼を強化しています。
2025年5月から無料のトッピングが増え、主にTikTokでは「おすすめトッピング〇選」「ベストアレンジ〇選」など、実際お店に行って試したくなるような動画が増えています。
シンプルながら没入感のある動画が幅広い世代の来店意欲を喚起しています。
丸亀製麺公式HP:https://jp.marugame.com/
TikTok:https://www.tiktok.com/@udonmarugame
まとめ

- 動画マーケティングは今や飲食店にとって必須の集客手段!
- 「誰に何を届けたいのか」を明確にする
- 動画撮影のバリエーションを豊富に持つことがカギ
まずはスマホ1台で気軽に始められるところからで構いません。自店の魅力を“動画”という形で発信し、お客様との距離を縮めて、動画マーケティングで”選ばれるお店を目指しましょう。
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