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2024年2月17日にオープンした、シンガポール料理店SINKIES(シンキーズ)。シンガポールの豊かな食文化を、渋谷の地で体験して欲しいという想いからスタートしました。本格的なシンガポール料理を味わうことができるシンキーズですが、オープンまでにはどのような苦労があったのでしょうか?
これまでの経緯や苦労、お店のこだわりなどをオーナーのMin Quan Tanさん(以下、Tanさん)にお伺いしたので、まとめてご紹介します。
お店のこだわり
現地シンガポールのとある中華料理屋で食事中、向かいの「BAN HENG 屋台市場」でふと目に留まったラクサ屋台。吸い込まれるように屋台へ向かい、そこで食べたラクサは衝撃的な美味しさだったとおっしゃっていました。
あっさりしながらも奥深い味わいは、他では味わえない唯一無二のもの。ダメ元でレシピを尋ねると、店主は快く教えてくれたのだそう。その味が、シンキーズの原点なのです。
オープンまでの経緯
もともと、旅行や研修などで過ごしてみて、日本へのイメージは良かったと話すTanさん。高校時代に、日本語も学んでいたそう。ラクサなどシンガポール料理を広げていきたいという想いから、いくつかあった候補地から日本を選んだとおっしゃっていました。
人が多い場所、個性的なお店がありそうな場所を探して、今の渋谷の物件を見つけたそうです。
店名の由来
店名であるシンキーズとは、元々はシンガポール人が同じシンガポール人の言動や態度等を批判する時に使われていた言葉でしたが、最近は遊び半分や親しみすら込めた意味合いで使われるようになってきました。
呼びやすく、シンガポール関連のお店だと分かりやすいことからお店の名前にしました。今後は店名とともにポジティブな言葉として広げていきたいと考えているとおっしゃっていました。
オープンまでに苦労した点
オープンまでに苦労した点を伺いましたが、そもそも異国でビジネスをすること自体が大変なことです。まず、ビザがないと何もスタートできません。そして、法律など難しい話が多く、ルールを守りながら会社を設立することに大変苦労されたとのこと。
特に、お店で出すシンガポール産の紅茶やコーヒー、家具などを輸入するときにチェックが厳しいこと、海外の人を雇うにはビザの関係でシンガポール人以外難しいことなど、大変なことが沢山ありました。
エージェント(代理人)の助けがないと進められないことが多かったので、エージェントに沢山頼って今に至るそうです。多くの苦労をされた中で、日本の中心である渋谷に店舖をオープンすることができたのです。
内観
1980年代の伝統的なシンガポールコーヒーショップをアレンジしたシンキーズ。デザインコンセプトは、「美術館の中で食事をする」ということ。
ヨーロッパ風の伝統的なシンガポールの家具を配置するなど、内観にはかなりこだわりがあります。大理石のテーブル、木の椅子、花柄のティーカップなど、細部にまでこだわったインテリアが素敵です。シンガポール画家が描いた絵画を飾っているのもポイントだそう。
日本人のイメージとは違うけれど、シンガポールを訪れたことがある人には現地の雰囲気を感じられる作りになっています。
これからさらに、日本人にもわかりやすくシンガポールを感じてもらえるような店舖作りに取り組みたいと考えているそうです。
料理へのこだわり
シンキーズでは、シンガポールの本場の味を9割、残り1割は日本人の舌に合うように調整した味にしています。現地寄りの本格的な味わいでありながら、日本人にとっての食べやすさもあるのが嬉しいですね。
ラクサ
シンガポールの料理人から受け継いだ秘伝のラクサ。数種類のスパイス、唐辛子、ココナッツが織りなすスープは、一口食べればやみつきになること間違いなし。
存在感抜群の牡蠣と、旨味がじゅわっと染み込んだ分厚い油揚げ、さらにゆで卵もトッピング。卵を半分に割ってスープに絡めれば、また違った美味しさが楽しめます。二種類の麺もスープとの相性は抜群。何度食べても飽きない、自信を持っておすすめする逸品だそうです。
ナシレマッ
レモングラスと生姜が香る、ココナッツライス。10種類以上の野菜とスパイスに24時間じっくり漬け込んだフライドチキンとの相性は抜群です。
ミーソト
ビーフンとイエローヌードルを合わせた、鶏肉とスパイスの旨味が溶け込んだ優しい味わいの薬膳スープ。
カヤトースト
シンガポールで愛される軽食「カヤトースト」は、ココナッツジャムとバターを挟んだサンドウィッチです。
シンガポール流の楽しみ方は、トーストを温泉卵に絡めて味わうこと。さらに、温泉卵にソースとホワイトペッパーをかければ、また違った美味しさが楽しめます。
セットのコーヒーや紅茶と共に、カヤトーストを味わえば、まるでシンガポールにいるかのような気分に浸れるでしょう。
コピ
シンガポールの伝統的なコーヒーです。砂糖とマーガリンを豆に加えて焙煎することで、独特の濃厚なコクとまろやかな甘みが生まれます。
また、シンガポールで特別にブレンドされた紅茶も提供されています。
今後の展望について
Tanさんには、シンガポール料理を日本でもっと広めていきたいという熱い想いがあります。
現在のシンキーズのような店舖だけでなく、よりカジュアルな屋台風の店舖、またシンガポール料理を探求した上質な店舖にも挑戦していきたいそう。様々なシーンで利用できるシンガポール料理店を展開し、シンガポール料理の魅力を知ってもらいたいとおっしゃっていました。今後のシンキーズの展開がとても楽しみですね!
お店からのお知らせ
8月はシンガポールの独立記念日があります。
その記念日に合わせて、新メニューをスタートする予定。ラクサ鍋、チキンライス、バクテーなどを準備中です。ぜひ、楽しみにお待ちください。
店舗情報
店名:SINKIES(シンキーズ)
住所:東京都渋谷区渋谷2-9-11 インテリックス青山通ビル 1F
公式サイト:https://sinkies.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/sinkiestokyo/
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